香川県丸亀市ゆかりの画家・猪熊弦一郎(1902〜1993)からの寄贈により建てられた丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)。猪熊と丸亀市とで協議を重ねて作り上げられた、建築家の谷口吉生による美しい建築も魅力のひとつだ。約2万点所蔵する猪熊作品をテーマに沿って紹介する常設展だけでなく、現代美術を中心とした企画展を定期的に開催している。2024年の企画展スケジュールを紹介したい。
香川県丸亀市ゆかりの画家・猪熊弦一郎(1902〜1993)。1973年に患った脳血栓をきっかけに、ニューヨークでの活動に区切りをつけた翌年、猪熊は、降り立ったハワイの青空に勇気づけられ、アメリカでの再出発を決意する。その後ホノルルにアトリエを構え、ハワイの自然からの影響や宇宙への関心がうかがえる鮮やかな絵画を描いた。新たな環境に支えられながら、より自由に、自ら描くべきものを追求したハワイ時代の表現を紹介する。
モードの最先端で活躍したヘア&メイクアップアーティスト、加茂克也(1965〜2020)。時代性と先進性に加え、彫刻のような普遍的な美を持つ加茂のヘッドピースは、ファッションでありつつ、唯一無二のアートピースとして強い存在感を放ってきた。トップブランドのファッションショー等で実際に使用したヘッドピースを中心に、立体作品や資料を交え、加茂の創作活動を包括的に紹介する。
パンデミック期の「ステイホーム」を経て、国際的な紛争などを背景に、世界各地で多数の新たな難民が生み出されている現在。このような現代社会に生きる私たちにとって、「ホーム」とはどのようなものなのか? 私たちの居場所、役割などをキーワードに表現された国内外の現代美術家の作品群から、「ホーム」の多様な意味を再考していく。国立国際美術館との共催企画。
2022年にスタートした若手アーティストに対する公募展「MIMOCA EYE / ミモカアイ」の第1回大賞受賞者・西條茜による個展。 他者との境界や関わりについて考察する西條は、自他の身体へと意識を傾ける瞬間を作りだし、陶を素材とした表現を行ってきた。本展では新たな素材へも挑戦し、更なる深化を試みている。企画展「猪熊弦一郎展」も同時開催される。
※内容は随時更新されます。詳細は公式WEBサイトを要確認。