12回目を迎える国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」が、2024年4月13日〜5月12日に、京都の各所で13の展覧会が開催され、10ヶ国から13名アーティストが集結する。京都文化博物館 別館、二条城 二の丸御殿 台所・御清所、出町桝形商店街、DELTA、八竹庵(旧川崎家住宅)など、点在する京都のアート拠点や歴史的建造物を回遊しながら展示を楽しめるのが、この写真展の特徴だ。
常に現代社会を捉えたテーマを掲げてきた、KYOTOGRAPHIE。今回の2024年のテーマは「SOURCE」だ。源(SOURCE)は初めであり、始まりであり、すべてのものの起源である。
1931年スイス生まれのクラウディア・アンドゥハルは、50年以上にわたって、ブラジルのアマゾンに住む最大の先住民グループであるヤノマミ族の権利と主権を守るために、ヤノマミ族と共に活動を続けてきた。本展覧会ではクラウディア・アンドゥハルの作品、ヤノマミのシャーマンであり人々の代弁者であるダビ・コペナワの言葉、ヤノマミ族のアーティストたちによるドローイングや映像作品を通して、この共同作業の物語が語られる。
写真家集団「Tendance Floue」の共同設立者でもあるフランスの写真家ティエリー・アルドゥアンは、人間とその環境とのつながりをテーマに活動している。アルドゥアンは、展示作品『Seed Stories』で科学機器を用いて限りなく小さなものに取り組んだ。彼が撮影した種子のポートレートは、その魅力的な形の多様性と美しさを浮かび上がらせ、「偉大な旅人」である種子の歴史を描き出している。
ヨリヤス(ヤシン・アラウイ・イズマイーリ)は、モロッコの写真家、振付師。プロのブレイクダンサーとして注目を集めた後、2015年より写真家としての活動を開始した。パフォーマンスから写真まで、ヨリヤスの作品は、人が都市や公共空間の中でどのように暮らし、馴染んでいくのかということについて焦点を当てている。モロッコやカサブランカ、アフリカの日常生活を撮影し、その地での様々な社会的変化について提示している。
ほかにも、セッサン、ルシアン・クレルグ、川田喜久治、柏田テツヲ、ジェームス・モリソン、川内倫子、潮田登久子、ジャイシング・ナゲシュワランの名前が挙げられている。
毎年連携・同時開催されているKG+にも注目したい。これから活躍が期待される写真家やキュレーターの発掘と支援を目的にした取り組みで、2024年は、公募の中から審査委員会によって10組のアーティストが選出される。この中からKG+AWARD2024グランプリが一組選ばれ、2025年のKYOTOGRAPHIEのオフィシャルプログラムのひとつとして展覧会が開催される。KG+についてはこちら。12月31日まで公募受付中だ。
京都で毎年積み重ねられた国際的な写真祭の実績と展示内容、そのアーティスト支援に今年も目が離せない。
KYOTOGRAPHIE
京都国際写真祭 2024
会期:2024年4月13日〜5月12日
会場:京都文化博物館 別館、誉田屋源兵衛 竹院の間、黒蔵、京都新聞ビル地下1階(印刷工場跡)、二条城 二の丸御殿 台所・御清所、京都市京セラ美術館 本館 南回廊 2階、ASPHODEL、出町桝形商店街、DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space、京都芸術センター、嶋臺(しまだい)ギャラリー、八竹庵(旧川崎家住宅)
参加アーティスト:クラウディア・アンドゥハル、バードヘッド、ヴィヴィアン・サッセン、ルシアン・クレルグ、ティエリー・アルドゥアン、川田喜久治、柏田テツヲ、ヨリヤス、ジェームス・モリソン、川内倫子、潮田登久子、ジャイシング・ナゲシュワラ
主催:一般社団法人KYOTOGRAPHIE
※全てのプログラム内容・展覧会名・会場・スポンサーの情報は2023年12月12日現在のもので、予告なく変更になる可能性がございます。また後日追加情報を発表いたします。