大分県立美術館で「イメージの力 河北秀也のiichiko design」が開催される。会期は2023年2月11日から3月29日。
同展覧会は、約40年にわたって展開してきた麦焼酎ブランド「いいちこ」の広告デザインと、それを主導してきたアートディレクター河北秀也の仕事を概括する企画だ。
世界各地の美しく情緒溢れる風景のなかに、よく目を凝らすと一本のボトルが置かれたポスターは、主に都市部の地下鉄などでよく観られてきた。大分県宇佐市に拠点を置く酒造メーカー・三和酒類の麦焼酎ブランド「いいちこ」のシリーズ広告として約40年にわたって展開しているこのシリーズは、アートディレクターの河北が手がけてきたもので、これまで約500点が制作されてきた。
河北によると、彼と三和酒類のあいだでは会議などもほとんどなく、どのようなポスターやCMができるかはすべて河北に一任されてきたそう。「マーケティングを優先せず、お酒を飲むときの気持ちを思い浮かべながら作った」というディレクションとデザインによって、「いいちこ」の売り上げは約200倍という驚異的な売り上げアップを果たしたという(当時)。
独自の広告展開と美学によって築かれてきた「いいちこ」の世界に触れる機会だ。