「関西文化の日」は、関西一円の美術館・博物館・資料館等の文化施設が、11月に無料開放日を設定し、入館料(原則として常設展)を無料にする取り組みだ。関西の文化や美術作品にもっと気軽に接する機会を提供し、美術・学術愛好者などの増大を図ることを目的にしている。
今年は、11月18~19日を中心日として開催。参加文化施設はこちらのPDFからチェックできる。この機会に、美術館が独自で持つコレクションである「常設展」を改めて巡ってみるのはいかがだろうか。
約900の文化施設の中から、編集部がおすすめする美術館と無料開放日、そして見られる展示内容をいくつか紹介したい。
日本画、そして工芸や洋画も含めた郷土ゆかりの美術などのコレクションを中心に展示するほか、大津市出身の日本画家・小倉遊亀の作品を紹介する専用のコーナーを設ける。
常設展:千年の秘仏と近江の情景
電話:077-543-2111
https://www.shigamuseum.jp/
滋賀県近江八幡市の、歴史ある伝統的建造物群保存地区にある。障がいのある人たちによる造形表現や現代アートなど、様々な表現を分け隔てなく紹介している。
企画展:触の祭典『ユニバーサル・ミュージアム さわる!めぐる物語』
電話:0748-36-5018
https://no-ma.jp/
近現代の京都の美術を中心に、日本画・洋画・彫刻・工芸・書・版画など約4200点を所蔵する。建築家青木淳・西澤徹夫によってリノベーションされた壮麗な歴史的美術館建築も楽しみの一つ。7代目小川治兵衛が作庭に関わったとされる日本庭もおすすめ。
コレクションルーム:特集「Tardiologyへの道程」
https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20230310-20240225
電話:075-771-4334
https://kyotocity-kyocera.museum/
京都、関西、西日本の美術に比重を置き、工芸(陶芸・漆芸・金工・染織など)に重点を置いた収集がなされているのが特徴だ。収蔵作品数は12,716点。
コレクション展:西洋近代美術作品選
https://www.momak.go.jp/Japanese/collectiongalleryarchive/2023/collectiongallery2023no03.html
電話:075-761-4111
http://www.momak.go.jp/
京都市と京都精華大学による日本初のマンガ博物館・図書館。江戸期の戯画浮世絵から明治・大正・昭和初期の雑誌、戦後の貸本から現在の人気作品、海外のものまで、約30万点のマンガが閲覧できる。
電話:075-254-7414
https://www.kyotomm.jp/
2012年11月に開館した、兵庫県西脇市出身の現代美術家である横尾忠則の寄贈・寄託作品が収蔵されている。2021年に新設された横尾忠則コレクションギャラリーでは、横尾忠則の手元に保管されていた作品のほか、アーカイブ資料を交えた多彩な展示も。
企画展:横尾忠則の不思議の国
電話:078-855-5607
https://ytmoca.jp/
日本を代表する近・現代の画家をはじめ、フランスの巨匠たちによる絵画や版画、彫刻作品が揃う。株式会社シマブンコーポレーションの創業100周年記念事業の一環として、2009年7月に神戸に開館した。
企画展:堀尾貞治 あたりまえのこと 千点絵画
電話:078-802-9286
https://bbpmuseum.jp
芦屋ゆかりの美術家を中心に、近代・現代の作品や芦屋の自然や歴史に関する文化財・考古資料の収集・保存を行っている。戦後日本美術を代表する具体美術協会(1954〜1972)などの作品も。同期間に前庭で、「Marketあしやつくるば」も開催。
企画展:art resonance vol.01 時代の解凍
電話:0797-38-5432
https://ashiya-museum.jp/
足で描く独自の技法「フット・ペインティング」で有名な尼崎市出身の画家、白髪一雄(1924-2008)の画業を広く紹介している。
企画展:開室10周年記念 白髪一雄記念室のあゆみ
https://www.archaic.or.jp/shiraga/
和歌山城の天守閣を間近に望む緑豊かな環境のなかで、和歌山城と美しいコントラストが楽しめる。池や滝が配されている広々とした敷地には、熊野古道をイメージした散策路がめぐらされている。
特別展:原勝四郎展 南海の光を描く
小企画展:原勝四郎と同時代の画家たち
企画展:トランスボーダー 和歌山とアメリカをめぐる移民と美術
電話:073-436-8690
https://www.momaw.jp/
「人間」をテーマにしたユニークな美術館。ピカソ、クレー、シャガールなど、近代・現代の絵画をはじめ、ムーアなどの彫刻、版画のほか、徳島県にゆかりの深い美術作品などを収集、展示している。
貯蔵作品展:祈りと幻想
https://art.bunmori.tokushima.jp/article/0009059.html
電話: 088-668-1088
https://art.bunmori.tokushima.jp/