国立西洋美術館の外観 撮影:編集部
毎年5月18日は「国際博物館の日」。1977年にICOM(国際博物館会議)が制定したこの日は、ミュージアムが社会に果たす役割について広く市民にアピールするための活動に取り組んできた。
今年のテーマは「Museums, Sustainability and Well-being(ミュージアムと持続可能性, ウェルビーイング)」。私たちが属するあらゆるコミュニティの持続的発展や、個々人の幸福にとって博物館・美術館はなにをどう貢献できるのかというテーマのもと、世界各地で様々な記念事業が展開される。テーマと同タイトルの記念シンポジウムも5月21日に国立科学博物館にて行われる。
全国の主要美術館の取り組みを見ていこう。東京ではいち早く、5月10日に世田谷文学館が全展示を無料にする。5月18日には国立西洋美術館と東京国立博物館で常設展示が無料に。東博では同日、初めて来館する人々向けの記念ガイダンスも行われる。
国立新美術館では、5月18日に「ルーヴル美術館展 愛を描く」でポスタープレゼント(先着順)のほか、ミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」で商品を購入した先着30名に国立新美術館のポストカードが贈られ、地下1階のカフェテリア カレでは14時30分以降に食事を利用した場合コーヒー1杯をサービス。第118回 太平洋展、第75回 三軌展、第44回 日本新工芸展の入場料は無料となる。
森美術館では、5月18日に美術館および六本木ヒルズ展望台 東京シティビューの入場料が100円引きになり、三井記念美術館では5月18日に学生・外国人は入館料無料になる。
ちひろ美術館では、5月18日にちひろ美術館・東京の建物の魅力、設計者の思い、美術館のあゆみなどについて、スライドを使って話をする「たてもの探検ツアー」を定員15名で実施(当日10時より受付にて整理券配布)するなど、美術館の理解を深める試みも。
全国では岩手の一関市博物館(5月20、21日)、米沢市上杉博物館(5月18日)、福島県の須賀川市立博物館(5月18日)、足利市立美術館(5月18日)、兵庫県の小磯記念美術館(5月18日)、香川県立ミュージアム(5月18日)などで全展示が無料となる。
事業一覧はこちらのPDFから確認可能。予定は変更される可能性もあるため、ミュージアムを訪れる前には各館の公式ウェブサイトを確認してほしい。また、TwitterなどのSNSで「#国際博物館の日」を検索すれば一部の館が取り組みの詳細を公開しているため、最新情報を知りたい方はそちらのチェックもおすすめしたい。