2020年に、青森・弘前市に開館した弘前れんが倉庫美術館。これまで多様な現代アートを紹介する年2本の企画展を中心に、地域の創造的魅⼒の再発⾒を⽬指す「弘前エクスチェンジ」、ラーニング・プログラム、⾳楽ライブや映画上映を⾏う「H-MOCAライブ」、トーク・イベントや地域連携イベントなど、様々な事業を行ってきた。開館5周年となる2025年度に同館で行われる主なプログラムが発表された。
同館の開館5周年目のテーマは「キニナル ヒロサキ・キニナル アート」。「気になる」と「⽊に(実が)なる」というふたつの意味を「キニナル」という言葉に込め、展覧会や地域連携イベントといった複数のプログラムを通して、つねに新しい表現やモノ、コト、人に出会える場所になることを目指すという。2025年度は開館5周年記念展と杉戸洋展という2本の企画展に加え、3日間にわたる開館5周年記念イベントを行う。
弘前や津軽地⽅固有の⾵⼟、歴史、⺠俗、⽂化に根差しながら、新たな価値の創造を⽬指してコミッション・ワークを収蔵してきた美術館として、同館のコレクションとともに、未来を担うアーティストたちの作品を紹介する。出品予定作家は、川内理⾹⼦、佐藤朋⼦、渡辺志桜⾥、⼩林エリカ、⽥村友⼀郎、奈良美智ほか。
杉⼾洋による北東北初の個展。1990年代から最新作までの杉⼾作品を紹介しながら、グラフィックデザイナーの服部⼀成との協働で、時代の精神を振り返る展覧会となる。
弘前れんが倉庫美術館の開館記念⽇である7⽉11⽇を含む週末3日間にわたって行われる5周年記念イベント。ナイトミュージアムや、展覧会解説ツアー・建築ガイドツアー、屋外での作品展示、音楽ライブ、フード屋台の出店といった企画が、美術館内や⼟淵川吉野町緑地、カフェなどを会場に実施される。