「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」会場風景より、《ビルバーガー》(2016/2018)
ゴールデンウィーク(以下GW)といえば、新年度の生活の変化にも慣れ、少し余裕が出てくる頃。展覧会に足を運んでみてはいかがだろうか。本記事ではGW期間中、関東で開催される注目の展覧会を紹介する。なお、会期・内容は予告なく変更になる場合があるため、お出かけ前には公式ウェブサイトをチェックしてほしい。
国内では初のダミアン・ハースト大規模個展。サメ、牛などの動物をホルマリン漬けにした作品シリーズをはじめ、生死をモチーフとした作品などで著名なハーストだが、同展では桜が描かれた大型絵画24点が展示される。フォトレポートとレビューは要チェック。
会場:国立新美術館
会期:3月2日~5月23日
開館時間:10:00~18:00
GWの休館日:なし
チケット:事前予約推奨(詳細)
https://www.nact.jp/exhibition_special/2022/damienhirst/
平安時代の僧侶である空也上人を筆頭に、京都・六波羅蜜寺所蔵の重要文化財が集う特別展。《空也上人立像》の東京での公開はじつに半世紀ぶりとなる。唱えた念仏が具現化した彫像はぜひ見ておきたい。フォトレポートはこちら。
会場:東京国立博物館
会期:3月1日~5月8日
開館時間:9:30~17:00(5月1日(日)~5月8日(日)は19:00まで)
GWの休館日:なし
チケット:事前予約(日時指定券)推奨(詳細)
https://kuya-rokuhara.exhibit.jp/
Chim↑Pomはエリイ、卯城竜太、林靖高、水野俊紀、岡田将孝、稲岡求の6人によるアーティスト・コレクティヴ。東京という都市のネズミに焦点を当てた「スーパーラット」や被爆地・広島を舞台に大きな議論を呼んだ《ヒロシマの空をピカッとさせる》(2009)をはじめ、多岐にわたる活動で知られるChim↑Pomのこれまでの活動を総括する大規模な回顧展だ。フォトレポートも合わせて読んでおきたい。
会場:森美術館
会期:2月18日~5月29日
開館時間:10:00~22:00
GWの休館日:なし
チケット:事前予約(日時指定券)推奨(詳細)
TABアプリの割引クーポン「ミューぽん」使用可
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/
三菱一号館美術館はウィーン出身のデザイナー上野リチの回顧展を開催中。主にテキスタイルの分野で活動したリチの、ウィーン時代から京都での晩年までの「かわいい」テキスタイルを存分に楽しむことができる。フォトレポートはこちら。
会場:三菱一号館美術館
会期:2月18日~5月15日
開館時間:10:00~18:00(金曜日は21:00まで)
GWの休館日:5月2日
チケット:事前予約(日時指定券)推奨(詳細)
https://mimt.jp/lizzi/
吉阪隆正はル・コルビジェの弟子として知られる建築家。登山家、教育者、文明評論家と分野を越境して活躍した。本展では建築家としての設計資料のみならず、吉阪の言葉やスケッチが合わせて展示され、たんなる建築家の個展に留まらない内容となっている。詳細はこちらのフォトレポートを見てみよう。
会場:東京都現代美術館
会期:3月19日~6月19日
開館時間:10:00~18:00
GWの休館日:5月2日
チケット:事前予約(日時指定券)推奨(詳細)
TABアプリの割引クーポン「ミューぽん」使用可
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/takamasa-yosizaka/
美術作品の持つ多様で不思議な視覚体験をテーマに据えた本展はアンディ・ウォーホル、ナム・ジュン・パイク、ヨーゼフ・ボイスなどワタリウム美術館のコレクションに加え、ゲストアーティストとしてさわひらきの映像作品と新作ドローイングが展示される。TABアプリの割引クーポン「ミューぽん」も使えるので、アプリユーザーにもおすすめしたい。
会場:ワタリウム美術館
会期:1月22日〜5月15日
開館時間:11:00~19:00
GWの休館日:5月2日
チケット:当日券のみ(詳細)
TABアプリの割引クーポン「ミューぽん」使用可
http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202201/
ラシード・ジョンソンは1977年生まれ。シカゴ美術館附属美術大学で写真を学んだ。黒人アーティストとして一括りにされることを拒み、自らのアイデンティティの複雑な再定義を要求する「ポスト・ブラック」の作家としてアメリカで評価された。
同展で見ることができる《Plateaus》はジャングルジムのように格子が組み合わさった構造の内部に、多数の観葉植物が配されたインスタレーション。国内では初の公開となる。フォトレポートはこちら。
会場:エスパス・ルイ・ヴィトン東京
会期:4月27日~9月25日
開館時間:11:00~19:00
GWの休館日:なし
入場無料
https://www.espacelouisvuittontokyo.com/
大判カメラのアオリを利用して、都市の姿をジオラマのように撮影する独特の表現で知られる写真家・本城直季。2006年に「small planet」シリーズで木村伊兵衛賞を受賞した。アフリカのサバンナを切り取った初公開シリーズ「kenya」、そして東日本大震災発生から3ヶ月後の東北を写した「tohoku 311」シリーズ、オリンピックイヤーの東京を被写体とした本展のための撮り下ろし作品など、約200点が展示される。
会場:東京都写真美術館
会期:3月19日~5月15日
開館時間:10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで)
GWの休館日:なし
チケット:事前予約(日時指定券)推奨(詳細)
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4043.html
先日リニューアルオープンを迎えた国立西洋美術館では、小企画展としてル・コルビュジエ晩年の絵画と素描が展示。自然と機械の統合を目指したコルビュジエの独創的な作品は、小企画展のため約20点のみの公開だが、どれも興味深い。同館のリニューアルと本展の概要はこちらのフォトレポートからチェック。
会場:国立西洋美術館
会期:4月9日~9月19日
開館時間:9:30〜17:30(金・土曜日は20:00まで)
GWの休館日:なし
チケット:事前予約可(詳細)
https://www.nmwa.go.jp/
ロスコ・ルームなど、アメリカの戦後抽象絵画のコレクションで知られるDIC川村記念美術館は約50点のカラーフィールド・ペインティングに焦点を当てた展覧会を開催中。ヘレン・フランケンサーラーやモーリス・ルイス、フランク・ステラの作品が一堂に集う貴重な本展は必見だ。詳細はフォトレポートを見てほしい。
会場:DIC川村記念美術館
会期:3月19日~9月4日
開館時間:9:30〜17:00
GWの休館日:5月2日
チケット:事前予約(日時指定券)推奨(詳細)
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition/
千葉市美術館は清水九兵衞/六兵衞の初となる回顧展を開催。清水は7代六兵衞として陶芸作品を制作しつつ、九兵衞を名乗り彫刻家としても活動した。構造と素材、空間などとの親和(アフィニティ)を追求した作家の生誕100年を記念する同展は約170点の作品と関連資料が公開される。
会場:千葉市美術館
会期:4月13日~7月3日
開館時間:9:30〜17:00
GWの休館日:5月2日
チケット:当日券のみ(詳細)
https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/22-4-13-7-3-2/
今年開館20周年を迎えたポーラ美術館は新収蔵作品に注目だ。本展ではモネやマティスなど既存の近代絵画コレクションに加え、リヒターや杉本博司といった新収蔵の現代美術作品が展示される。およそ120点に及ぶ作品についてはこちらのフォトレポートから。
会場:ポーラ美術館
会期:4月9日~9月6日
開館時間:9:00〜17:00
GWの休館日:なし
チケット:事前予約推奨(詳細)
https://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20220409c01/
彫刻作品のコレクションが充実する神奈川県立近代美術館 葉山館では、生誕100周年を迎える朝倉摂の回顧展が開催されている。彫刻家・朝倉文夫の長女として生まれた摂の絵画はモダンな人物像が特色。後年は多様なジャンルの芸術家との共同制作に可能性を見出し、舞台美術へ活動の比重を移していった。訪れる際は、お得なTABアプリの割引クーポン「ミューぽん」も使ってみよう。
会場:神奈川県立近代美術館 葉山館
会期:4月16日~6月12日
開館時間:9:30〜17:00
GWの休館日:5月2日
チケット:当日券のみ(詳細)
TABアプリの割引クーポン「ミューぽん」使用可
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2022-asakura-setsu
今年のGW、平塚市美術館は写実表現に注目する。本展は松本喜三郎らの生人形、高橋由一の油彩画を筆頭に国内の作家を通じて現代の絵画と彫刻における写実表現を検証し、西洋の文脈のみではとらえきれない日本の「写実」を追いかける展覧会だ。
会場:平塚市美術館
会期:4月9日~6月5日
開館時間:9:30〜17:00
GWの休館日:5月2日
チケット:当日券のみ(詳細)
https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/page14_00283.html
埼玉県立近代美術館は今年開館40周年。本展はそんな同館自身に注目し、開館前後の活動や、黒川紀章の設計による美術館建築、コレクションの変遷や遂行してきたプロジェクトを振り返り、これからの美術館の展望を開く。
会場:埼玉県立近代美術館
会期:2月5日~5月15日
開館時間:10:00〜17:00
GWの休館日:なし
チケット:当日券のみ(詳細)
https://pref.spec.ed.jp/momas/is-the-door-open