Junya Tashiroさんは1974年、佐賀県生まれ。つまり、日本のファッション発信地の東京から離れているところだ。服飾専門学校を卒業後アパレルメーカーで企画を経て04年に独立し、「Junya Tashiro」のレベルを設立した。2006年、ジャパンファッションウィークで2007春夏コレクションを紹介した。日本のファッション業界では成功するために上京するのは当たり前と思われているが、Tashiroさんは今も福岡の拠点を活躍し「Made In Fukuoka」はクリエーションの札に書いてあるのもある。地理的に東京の若いデザイナー達が多くいる世田谷から遠く離れているし、創造的にも距離がある。東京のデザイナー達がよく使っている黒、シルバー、骸骨モチーフが Tashiroさんのクリエーションではなかなか見られず。アースカラー調の天然生地を多く使う。このショーのテーマはラグジュアリーだけど、「Luxury」(贅沢、贅沢品)ではなく、「Ragxury」だ。「Rag」は「ぼろ切れ」や「布くず」の意味。
東京のデザイナーは贅沢な作りの服が多いが、Tashiroさんのコンセプトは「成長していく服」だ。つまり、ワインみたいに古くなったら、味がよくなる。また、長い間使ったソファやよく着ているセーターのように、触ったり、着たら、気持ちがいいで、古いのに捨てがたい。「買ってすぐより、10年後のほうが味わいが出ていい、と言われる服を作りたい」と Tashiroさんが言う。
9月1日、同じく東京ミッドタウンで行ったコレクションショーではTashiro さんは気持ちよくて、動きやすい服を強調するためにTashiro のドレスを着て踊るバレリーナの美しいパフォーマンスもあった。
この展示会の最も目立つ作品は「Ragxury」のコンセプトを代表するドレスだった。他のアパレルを作る時に、普通は捨てるはずの布くずを集め、ドレスにレイヤーや重ねぬいをほどこしている。そして、一晩染めるという。。。紅茶で染める!ドレスに色々な種類の記事を使うので、紅茶の色の吸い込み方が異なり、オーガニックな雰囲気をだしている。展示会に訪ねたお客さんは縫いぐるみのクマも気に入っている様子だった。これも Tashiroさんのアプローチを代表するものかもしれない。可愛くて、ちょっとだけラフな手作りの感じもするものだ。
このファッション展示会を開いていた時に、同じデザイン・ハブはアジアデジタルアート大賞 東京展というものも開催していた。この新しい会場はこれから幅広いテーマの展示会になると思う。
和訳;Kevin Mcgue