公開日:2025年4月24日

没後100年を迎える印象派の巨匠の大回顧展「クロード・モネ -風景への問いかけ」、2026年2月アーティゾン美術館で開催へ

オルセー美術館の名品を中心に、約140点でたどるモネの風景表現の軌跡。会期は2026年2月7日〜5月24日

クロード・モネ 睡蓮の池 1907 石橋財団アーティゾン美術館蔵

没後100年、クロード・モネの真髄に迫る大回顧展

印象派の巨匠、クロード・モネ(1840〜1926)の没後100年を記念した大規模回顧展「クロード・モネ -風景への問いかけ」が、が2026年2月7日から5月24日までアーティゾン美術館にて開催される。

クロード・モネ 日傘の女性 戸外の人物習作―左向き 1886 オルセー美術館蔵 Photo © GrandPalaisRmn (musée d’Orsay) / Stéphane Maréchalle/ distributed by AMF

本展は、モネ作品の世界有数のコレクションを所蔵するパリのオルセー美術館との共同企画。オルセー美術館から選りすぐられたモネの代表作40点以上を含む約90点に、アーティゾン美術館をはじめとする国内の美術館や個人コレクションからの作品を加え、約140点が一堂に会する。

クロード・モネ トルーヴィルのロシュ・ノワール・ホテル 1870 オルセー美術館蔵 Photo © GrandPalaisRmn (musée d’Orsay) / Gabriel de Carvalho / distributed by AMF

革新的な風景画、その軌跡をたどる

展示は、モネが画家として活動したル・アーヴル、アルジャントゥイユ、ヴェトゥイユ、そして晩年を過ごしたジヴェルニーなど、重要な土地と時代を軸に構成。自然光の移ろいをとらえ続けた彼のまなざしとともに、風景画表現の革新の過程が丁寧に紹介される。また、同時代の絵画や写真、日本の浮世絵、アール・ヌーヴォーの工芸作品などの表現との関わりから、モネの創作を支えた美的背景や思想にも光を当てる。

クロード・モネ アルジャントゥイユのレガッタ 1872年頃 オルセー美術館蔵 Photo © Musée d’Orsay, Dist. GrandPalaisRmn / Patrice Schmidt / distributed by AMF
クロード・モネ ジヴェルニーのモネの庭 1900 オルセー美術館蔵 Photo © GrandPalaisRmn (musée d’Orsay) / Adrien Didierjean / distributed by AMF

映像作家アンジュ・レッチアによる没入型作品も

さらに、現代映像作家アンジュ・レッチアによる、モネへのオマージュとして制作された没入型の映像作品も展示。来場者は、光と色彩が織りなすモネの世界に包まれるような、感覚的な体験を楽しめる。

クロード・モネ ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光 1904 オルセー美術館蔵 Photo © GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

モネの没後100年という記念すべき年の幕開けにふさわしい、スケールと内容を誇る本展。風景とは何かを問い続けたモネのまなざしを通して、私たち自身の風景観を見つめ直す貴重な機会となるだろう。

クロード・モネ 睡蓮の池 1907年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
クロード・モネ パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日 1878年 オルセー美術館蔵 Photo © Musée d’Orsay, Dist. GrandPalaisRmn / Patrice Schmidt / distributed by AMF

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。