公開日:2024年10月8日

今月の読みたい本!【10月】韓国フェミニズムアーティスト、セザンヌ、西洋美術、ファッション

アート、映画、デザイン、建築、マンガ、ファッション、カルチャーなどに関するおすすめの新刊を毎月紹介。

帝国主義と闘った14人の朝鮮フェミニスト:独立運動を描きなおす

尹錫男(絵) 金伊京(著)
宋連、金美恵 訳 花束書房 2500円+税 9月5日発売

韓国フェミニズムアートの第一人者、尹錫男(ユン・ソンナム)が朝鮮の独立運動を闘った女性たちの肖像画を描き、それぞれのストーリーを作家・金伊京(キム・イギョン)が執筆。圧倒的な読み応えでその生と闘いをよみがえらせた歴史ノンフィクション。多様な女性たちの姿からは、性差別の問題や植民地主義とフェミニズムの関係について、時代や国を越えていまの読者に強く訴えかける。

「釜山ビエンナーレ2024」より、尹錫男(ユン・ソンナム)の展示

尹錫男による肖像画のシリーズは、「釜山ビエンナーレ2024」(8月17日〜10月20日)にも出品され大きな注目を集めている。また日本では「ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術」(水戸芸術館)にも参加していた。レポートは以下。

セザンヌと『知られざる傑作』: 近代絵画の誕生と究極美の探求

佐野栄一 著 
三元社 2800円+税 9月4日発売

バルザック『知られざる傑作』とゾラ『制作』。2つの小説を手がかりに、近代美術誕生期の芸術観と、その渦中で生きた者たちの友情の機微に深く分け入る新たなセザンヌ論。

東京藝大で教わる西洋美術の謎とき

佐藤直樹 著
世界文化社 1800円+税 9月12日発売

東京藝術大学美術学部教授・佐藤直樹氏によるベストセラー『東京藝大で教わる西洋美術の見かた』の続編が登場。前作同様、東京藝術大学で実際に行われている授業に基づいた西洋美術の入門書となる。一般向けに専門用語は使わず分かりやすい記述ながら、内容の学問的な水準は確保。収録された12のテーマに沿い、絵画の謎を解き明かす。

東大ファッション論集中講義

平芳裕子 著 
筑摩書房 900円+税 9月11日発売

ファッションとは何か? 衣服とは? 12のテーマを通じて文化や芸術としてのファッションを学び、歴史と未来に問う。東大生の反響を呼んだ一度きりの特別講義の熱を1冊に凝縮。

【出版社様へ:新刊情報募集】
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