山田五郎 著
ダイヤモンド社 3200円+税 6月26日発売
西洋絵画の巨匠と名作を紹介する大人気YouTubeチャンネル『山田五郎 オトナの教養講座』。そのなかから、印象派とそれに連なる画家たちを紹介した選りすぐりのエピソードが書籍化された。フルカラー512ページの本書は、ターナー、ミレー、クールベ、モネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、セザンヌ、ゴーガン、ゴッホなど、18名の画家が紹介されている。著者とアシスタントとの掛け合いで、楽しみながら印象派を理解することができる。
平井章一 監修 白髪一雄生誕100年記念事業実行委員会 著
青幻舎 4000円+税 8月10日発売
生誕100年を記念した抽象画家白髪一雄総論の決定版。白髪が素足で描くアクション・ペインティングを開始した1950年代後半、前衛芸術団体「具体」では、自由な発想で新しい表現が生まれていた。本書では、白髪一雄の生誕から晩年までの活動の軌跡と作品の変遷、没後から現在に至るまでの評価を伝える。500を超える豊富な図版や写真資料、詳細年譜、白髪一雄自身によるテキストの再録、関係者インタビューなどが収録されている。尼崎市総合文化センターでは、生誕100年記念 白髪一雄展「行為にこそ総てをかけて」(会期:7月27日〜9月23日)も開催されている。
瀬尾浩二郎 著
左右社 2300円+税 9月20日発売
哲学カルチャーマガジン『ニューQ』の編集長である瀬尾浩二郎が、読者と一緒に考えていく「つくること」と「哲学すること」の入門書。哲学するための二つの手法「問い」と「概念工学」について紹介。最終的には、”メタフィジカルデザイン”という概念を提案し、「社会のなかで哲学するとはどういうことか」まで掘り下げていく。「この本は、哲学してみたいと思った人、何かをつくろうとしている人、そしてそのなかで探究していこうとする人達のことを考えながら書いてみました。皆さんの活動において、何らかのヒントになれば、とてもうれしいです。ーー「まえがき」より」
西尾美也 著
左右社 3500円+税 8月20日発売
大阪西成で地元のおばあちゃんたちと立ち上げたファッションブランド「NISHINARI YOSHIO」でも注目される、 アートとファッションを架橋してきた気鋭の美術家による初単著。偶然出会った人と服を交換するプロジェクト《セルフ・セレクト》や、世界各地の巨大な喪失物を、市民と集めた古着で再建する《オーバーオール》など、「装い」が閉ざしてきたコミュニケーションを装いによって取り戻し、他者との関係のあり方を揺さぶる実践をひもとく。人と装いの新たな関係性をひらく〈ファッションデザイナー〉宣言。
ジョルジュ・ディディ=ユベルマン 著 西野路代 翻訳
新曜社 4900円+税 9月5日発売
アウシュビッツで囚人によって撮影され、奇跡的に外部に届けられた4枚の写真をもとに描かれたゲルハルト・リヒターの《ビルケナウ》(2014)。第⼆次世界⼤戦を経験したドイツ⼈であるリヒターがホロコーストという主題に向き合い続け、集⼤成ともいえるかたちで完成させた達成点であり、転換点とも言える作品である。本書は、白紙状態のキャンバスから完成までを伴走した著者が改めてその謎の意義を問うべく作家に宛てた四つの書簡。巻頭カラー8ページ。また、軽井沢・リヒター・ラウムで特別企画展「ゲルハルト・リヒター ビルケナウ(フォト・ヴァージョン)」(会期:5月25日~9月28日)も開催されている。
ハンナ・カールソン 著
岸川由美 訳
原書房 3600円+税 8月27日発売
The New Yorker誌が選ぶ2023年のベストブックに選出された本書。女性の服にはなぜポケットがないのか? 16世紀に服に付けられて以来、ポケットが果たしてきた役割とは。小さな布に表れる性差、身分、社会の変化。フルカラーの美しい図版で紹介する。
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