Carton de tissage - Le Voyage de Chihiro, collection Cité internationale de la tapisserie © 2001 Studio Ghibli-NDDTM センターホームページより引用(https://www.cite-tapisserie.fr/fr/content/week-end-d%C3%A9voilement-le-banquet-du-sans-visage)
フランス中央部の街・オービュッソンにある国際タピスリーセンターで、宮崎駿作品の名シーンをタピスリー(タペストリー)として編むプロジェクトが進行中だ。第1弾として昨年公開されていた『もののけ姫』に続き、2023年1月20日に『千と千尋の神隠し』が公開された。
14世紀にフランドル地方からタペストリーがもたらされたオービュッソンは、600年以上続く繊維の街。2009年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界無形文化遺産に登録されるなど、長い歴史と確かな技術を持つことで知られる。
同地にあるオービュッソン国際タピスリーセンターは2016年にオープンした施設で、展示のほかに技術者の後継者育成のための研修施設も併設し、現代的なタペストリー表現の創作に取り組んでいる。また、『指輪物語』で知られるJ・R・Rトールキンの世界をタペストリー化するプロジェクトなども行ってきた。
ここで2022年からスタートしたのが「L'imaginaire de Hayao Miyazaki en tapisserie d'Aubusson」プロジェクト。同センターとスタジオジブリが協定を結び、公開済みの『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』そして、現在制作進行中の『ハウルの動く城』(2点)、『風の谷のナウシカ』の計5点が制作されるという。
これらのタピスリーは、プロジェクトの進行に合わせ、センター内の専用スペースに展示される。また、YouTubeでは制作風景や作品公開時の映像も多数公開されている。海をわたって編まれた宮崎駿とジブリの幻想世界に触れたい。