東京都内にある50の美術館やギャラリーが参加する、現代アートの祭典「アートウィーク東京」。11月2日〜5日まで開催されるプログラムの詳細が、一挙公開された。主催の⼀般社団法⼈コンテンポラリーアートプラットフォームは、世界最⾼峰のアートフェア「アートバーゼル」と提携し、⽇本の現代アートの創造性と多様性、またそのコミュニティを国内外に紹介する国際的なアートイベントとなるよう目指していく。
キュレーターが美術史的観点から選定した作品を通じて、⽇本近現代美術のキーワードを再考すると同時に、展⽰されるすべての作品はそれぞれの参加ギャラリーを介して購⼊できるという企画だ。展覧会名が「平衡世界 ⽇本のアート、戦後から今⽇まで」に決定。滋賀県⽴美術館ディレクター(館⻑)の保坂健⼆朗をアーティスティックディレクターに迎え、64名のアーティストによる100点を超える作品が出揃う。
1954年に前衛的な画家たちを率いて「具体美術協会(具体)」を結成した吉原治良(1905〜1972)や、1960年代後半から隆盛した「もの派」の作家に影響を与えた開拓者かつ教育者として知られる斎藤義重(1904〜2001)など、戦前からの活躍によって⽇本の美術史の流れをつくった重要⼈物、そして今後の活躍が期待される川内理⾹⼦(1990〜)や宮林妃奈⼦(1997〜)といった新進作家まで紹介していく。
アートコレクターやこれからコレクターを⽬指す⽅に向けて、現代アートコレクションの魅⼒や作品管理の⽅法などを学べるガイドツアーも実施される。さらに、⼤倉集古館内に託児所が特設され、専⾨のスタッフが子供を預かるサービスもあり、⼩さな子供連れでも安⼼してゆっくりとアート鑑賞ができる。
AWT FOCUS「平衡世界 ⽇本のアート、戦後から今⽇まで」
会期:2023年11⽉2⽇〜5⽇ 10:00〜18:00(最終⼊場17:30)
会場:⼤倉集古館(港区⻁ノ⾨2-10-3)
料金:⼀般有料、学⽣・⼦ども無料
*⼤倉集古館の通常のチケッティングシステムとは異なります。⼊場料詳細およびチケット購⼊については別添資料を参照。
*本展に関して⼤倉集古館へのお問い合わせはお控えください。
*託児サービスのご利⽤は展覧会とは別料⾦です。
南⻘⼭に、気軽に東京のアートコミュニティを体感できる交流の場がオープンする。設計したのは、新進建築家の登⻯⾨である第36回吉岡賞を受賞した建築家・⼭⽥紗⼦。もののアウトラインだけを取り出すアプローチとして、直径13mmのスチールパイプを⽤いてこれらを可視化させ、宙に浮かぶラインの内と外を⼈々が⾃由に⾏き交うことができる、バーとしての役割を超えた社交場を設計した。
ミシュラン1つ星のフレンチレストラン「Sincere(シンシア)」オーナーシェフ・⽯井真介が⼿がけたフードメニューが楽しめる。のスペシャルメニューとして、⽇本の⾵景に着想を得て「森」「海」「⼭」をテーマに、3⽫のフィンガーフードを考案。また、期間内に展覧会を行う⼤巻伸嗣、⼩林正⼈、三宅砂織の3名とのコラボレーションによるオリジナルカクテルも提供される。
AWT BAR
会期:2023年11⽉2⽇〜5⽇ 10:00〜24:00(最終⼊場23:30)
会場:ergence aoyama complex(港区南⻘⼭5-4-30)
料金:⼊場無料、フードおよびドリンク各種有料
昨年度も好評だった《AWT TALKS》。シンポジウム、キュレーターによるラウンドテーブル、オンライントークシリーズから成る、国内外のアートを巡る⾔説の流れをさまざまな切り⼝で描き出し、理解と学びを促進するプログラムだ。今年度は慶應義塾⼤学にてシンポジウム&ラウンドテーブルを実施し、新たに3本のオンライントークを配信する。
シンポジウム「エキシビション・エクリチュール:展覧会はいかに語り得るか」
日時:2023年11⽉2⽇ 10:00〜12:30
会場:慶應義塾⼤学 三⽥キャンパス ⻄校舎ホール
言語:英⽇同時通訳
対象:どなたでも申込可
定員:800名
登壇者:アダム・シムジック、チュス・マルティネス、保坂健⼆朗、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)
モデレーター:アンドリュー・マークル
申込方法:2023年8⽉29⽇より受付開始(事前申込・先着順・参加無料)
申込詳細:https://www.artweektokyo.com/awt-talks/symposium/
ラウンドテーブル「なぜ、アートなのか?」
日時:2023年11⽉2⽇ 14:00〜17:00
会場:慶應義塾⼤学 三⽥キャンパス 旧ノグチ・ルーム
言語:英語
対象:キュレーターや評論家およびそれに準ずる職種の⽅
定員:50名
登壇者:レオナルド・バルトロメウス、アレクシー・グラス・カントワー、ユン・マ、イザベラ・フジェイリ
モデレーター:帆⾜亜紀
申込方法:2023年8⽉29⽇より受付開始(事前申込・先着順・参加無料)
申込詳細:https://www.artweektokyo.com/awt-talks/roundtable/
オンライントークシリーズ
■9⽉29⽇「写真家・美術家は何をみたか:⽇本の写真における実験 1968‒1979」中森康⽂(アジア・ソサエティ美術館館⻑)
■10⽉12⽇「沖縄から撮りつづけること―⽯川真⽣の写真」⽯川真⽣(写真家)
■10⽉27⽇「ナショナル/インターナショナル/トランスナショナル:戦間期の⽇本におけるアートと社会の関わり」五⼗殿利治(美術史家、筑波⼤学名誉教授)、アンドリュー・マークル(アートウィーク東京 エディトリアルディレクター)
※過去のアーカイブも含めて、以下のURLより視聴が可能(事前登録不要、視聴無料)。
オンライントーク⼀覧:https://www.artweektokyo.com/talks/
今回の プログラムタイトルは「元始、⼥性は太陽であった」。哲学と歴史をバックグラウンドに持つチュス・マルティネスがキュレーションした。近年⼤きな変化を遂げている「ジェンダー」と「⾃然」の2つをテーマに構成され、様々な映像作品のなかに⾒られる不条理やアバンギャルドなイメージを通して、より良い社会を⽬指すために不可⽋な変⾰を考察している。
AWT VIDEO「元始、⼥性は太陽であった」
会期:2023年11⽉2⽇〜5日 10:00〜18:00
会場:三井住友銀⾏東館 1階 アース・ガーデン(千代⽥区丸の内1-3-2)
料金:無料
A〜Gルートとエリアに分かれ、午前10時から午後6時まで約15分おきにバスが巡回する。乗車無料で利⽤できる。
AWT BUS
運行期間:2023年11⽉2⽇〜5⽇ 10:00〜18:00
*各バス停を約15分間隔で巡回。
*施設によりバス運⾏時間と営業時間が異なる場合があります。最新の営業時間は各施設の公式サイトにてご確認ください。
料金:無料
*ご利⽤の際には、各⽇の初回乗⾞時に各バス停または参加美術館に常駐しているAWTスタッフから参加証をお受け取りください。
*バスルート⼀覧は別添資料を参照。バス停や参加施設の詳細な位置情報はAWTウェブイトにてご確認いただけます(https://www.artweektokyo.com/map/)。
*全参加施設の展覧会情報は、9⽉中旬頃にAWTウェブサイトにて公開予定です。
アートウィーク東京
会期:2023年11⽉2⽇〜5⽇ 10:00〜18:00
VIPプレビュー⽇程:10⽉31⽇、11⽉1⽇
*会場やプログラムにより時間が異なる場合があります。
会場:都内50の美術館、インスティテューション、ギャラリー、⼤倉集古館(AWT FOCUS)、AWT BAR、ほか各プログラム会場
主催:⼀般社団法⼈コンテンポラリーアートプラットフォーム
提携:アートバーゼル(Art Basel)
特別協力:⽂化庁
協賛:SMBCグループ、オークラ東京、ルイナール、Artsy