公開日:2022年4月29日

2022年度の水戸芸術館展覧会ラインアップ! 立花文穂、中崎透らの個展を開催

7月は立花文穂、11月は中﨑透、来年2月はケアをテーマとする企画展

中崎透 看板屋なかざき 2014 撮影:小山田邦哉 (参考図版)

2022年度は3つの展覧会を開催

水戸芸術館現代美術ギャラリーの2022年度展覧会開催予定が発表された。

7月23日から10月10日に開催されるのが「立花文穂展 印象 IT’S ONLY A PAPER MOON」。紙、印刷物、文字などから着想を得たデザインで知られる立花の四半世紀にわたる活動を紹介する個展は、父親が営んでいた製本業、子供時代から習っている「書」、生まれ故郷である広島の歴史と記憶を紡ぐものになるという。

立花文穂 クララ洋裁研究所 2000 撮影:久家靖秀

続いて、11月5日から翌年1月29日までは「中﨑透展」が開催される。水戸市に生まれ、現在も同市に住み、作家活動の拠点とする中﨑の美術館個展は今回が初めて。初期代表作である看板をモチーフとした作品、カラーアクリルと蛍光灯を素材に作る立体作品、リサーチとインタビューから言葉を抽出してストーリーを仕立て上げるインスタレーションなどを織り交ぜ、水戸市と水戸芸術館をめぐる「もう一つの物語」を浮かび上がらせる。

中崎透 看板屋なかざき 2014 撮影:小山田邦哉 (参考図版)

2023年最初の展覧会は、2月18日から5月7日まで開催の「ケアリング/マザーフッド展(仮)」。アートシーンでも近年の大きなトピックになっている「ケア」をテーマに、1930年代から80年代生まれの国内外のアーティストがケアと社会に向けてきた視点を振り返る。

ホン・ヨンイン(ステファニー・シュベックとの共作) Un-Splitting 2019 韓国国立近現代美術館ソウル館1階ロビー及び入口広間で行ったパフォーマンスの記録ビデオからの抜粋 撮影:リュ・スンフン、ヤン・ヒョヌ、パク・ギョンフィ

劇場も併設する水戸芸術館は、早い時期から地域とアートのかかわりを重視し、実践してきた場所。その特性を生かしつつ、再考する2022年度になりそうだ。

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。