出典:Wikimedia Commons(Ninara)
アート・バーゼルが10月にパリで開催するアートフェアの概要を発表した。注目のフェア名は「Paris+」。ディレクターはクレマン・ドゥレピーヌ(Clément Delépine)が務める。選考委員会は7名のギャラリストに加え、3名の専門家が若手ギャラリーを担当することが決定した。
会場となるグラン・パレでは、例年10月に国際的なアートフェアFIACが開催されていたが、今年以降の開催をめぐるオークションでアート・バーゼルが落札。スイス、アメリカ、香港に次ぐ「第4のアート・バーゼル」の舞台はパリとなった。
なおグラン・パレは現在リニューアル工事中のため、今年のParis+は仮設施設であり2024年パリ五輪の競技会場にもなるグラン・パレ・エフェメールでの開催となる。
Paris+の名前は、アート・バーゼルが文化の中心地としてのパリを称え、ファッション、デザイン、映画、音楽など、パリの文化産業間のダイナミックな対話に光を当てること。そして、パリ全体を輝かせるイベントを創造するというアート・バーゼルの意欲を反映したものだ。
クレマン・ドゥレピーヌはアートフェア「パリ・インターナショナル」の共同ディレクターを努めていた人物。ゼネラル・マネージャーはオークションハウス「クリスティーズ・フランス」の副社長ヴィルジニー・オベール(Virginie Auber)。副ディレクターはFIACでも副ディレクターを務めたマキシム・ハーディケン(Maxime Hourdequin)だ。
選考委員会を務めるのはフランス国内外のギャラリーの代表7名(以下カッコ内は、委員が運営するギャラリーと所在する都市)。フローレンス・ボンヌフォー(Florence Bonnefous[エール・ドゥ・パリ、パリ])、エレン・ドゥ・ブラン(Ellen de Bruijne[エレン・ドゥ・ブラン プロジェクツ、アムステルダム])、ダニエル・ブッフホルツ(Daniel Buchholz[ギャラリーブッフホルツ、ケルン、ベルリン、ニューヨーク])、アントン・カーン(Anton Kern[アントン・カーンギャラリー、ニューヨーク])、ニクラス・スヴェナン(Niklas Svennung[ギャラリーシャンタル・カルーセル、パリ])、ジョージ=フィリップ・ヴァロワ(Georges-Philippe Vallois[ギャラリージョージ=フィリップ&ナタリーヴァロワ])、クリストフ・ヴァンダウェイ(Christophe Van de Weghe[ヴァンダウェイ、ニューヨーク])が名を連ねる。
若手ギャラリーを担当するのはイザベル・アルフォンシ(Isabelle Alfonsi[マルセル・アリックス、パリ])、マーク・ディッキンソン(Mark Dickenson[ノイエ・アルテ・ブリュッケ、フランクフルト])、シモーヌ・スバル(Simone Subal [シモーヌ・スバル・ギャラリー、ニューヨーク])の3名。
ディレクターのクレマン・ドゥレピーヌは「アート・バーゼルがパリで新たなアートフェアを企画することを、ディレクターに任命される前から歓迎していました。パリにあるギャラリー、公共施設、クリエイティブ・文化産業のエコシステム全体とのコラボレーションを通じて、魅力的なイベントを生み出せたらと楽しみにしています」とコメントしている。