ポーラ ミュージアム アネックスでは、アンリ・マティス(1869〜1954)の個展「マティス ― 色彩を奏でる」が開催される。会期は10月4日〜27日。本展は、マティスが生涯を通じて描き続けた題材である「室内画」の名作《リュート》(1943)を含む絵画5点と、晩年の名作『ジャズ』(1947)全20図が展示される。
マティスはその画業の初期において、原色を多用した荒々しい筆致の作品を数多く制作し、フォービズムという20世紀における重要な美術動向を牽引した画家であるが、晩年は戦争や自身の病を経て、切り紙絵という手法を取り入れるようになる。今回展示される『ジャズ』は、その切り紙で制作された重要作のひとつであり、マティスの絵画作品と重ね合わせて見ることによって、彼のダイナミックな筆致や、すぐれた色彩感覚が生み出す視覚的なリズムを感じ取ることができるはずだ。
また、本展では赤ちゃん連れや、高齢者の方にも気軽に作品を楽しんでもらうための鑑賞プログラムや、切り紙アーティスト・福井利佐を講師として招いた、マティスの切り絵の技法を取り入れたワークショップなども実施される。こちらの関連イベントの詳細は公式ウェブサイトからチェックしてみてほしい。