今年になって大きくリニューアルした『Tokyo Art Map』は、手に取っていただけたでしょうか?
アートマップは、コンセプトも大きく変わりました。今後は、ポスターのように広げてお部屋の壁に貼って使って下さい。
手に取った方はお気づきだったかも知れませんが、アートマップでは二つの新しいコンテンツが読めるようになりました。作家さんや東京の展覧会を応援するミニ企画で、彼らの普段考えていることが垣間見える、おもしろコンテンツです。
一つ目のコンテンツは、東京という街を切り口に自由に語っていただくコラム「東京とわたし」。これは文の執筆そのものを作家さんにお願いして、文をそのまま掲載しています。今回は森美術館での個展「会田誠展:天才でごめんなさい」が話題の会田誠さんに寄稿いただきました!
二つ目のコンテンツは、制作に関することから私的なことまで、作家さんに10の質問をぶつけた「Q&A」です。今回はワタリウム美術館での「新政府」展が好評だった坂口恭平さんにお伺いしました!
TABlogでは、誌面から連載の部分だけを抜き出して紹介していきたいと思います。
残念ながら1-2月号を手に入れることができなかった方も、こちらからお楽しみください!
東京とわたし(文:会田 誠さん)
「『イビツな東京のワタシ』
イビツだなあ……僕と東京の関係。もともと新潟市という中途半端な地方都市から逃げ出すようにここに来たわけだが、それで完全に気持ちが晴れたわけではなく、故郷を捨てた原罪みたいなものを常に背負っている。上京の勢いのままNYにでも渡っていれば上昇志向という分かりやすい人生ベクトルだが、それも東京止まり。東京の一極集中と地方の過疎化なんて国家運営として馬鹿・下手の極み、付き合いきれんと断じ、一度は千葉県東金市という微妙な所に首都圏脱出を試みるも、ネオン街恋しさに数年でノコノコ舞い戻る体たらく。東京の文化を世界的にも歴史的にも魅力的にするのが自分の責務なんて考えなくもないが、ホントは自分のことで精一杯、周りのことなんて考える余裕なし。こうしてウジウジと関東平野の賃貸物件を渡り歩く流浪の民を続けた挙句、セルフ・ネグレクトのゴミ部屋で孤独死……それも自分に相応しい人生かと最近は諦めている。」
この人に聞いてみた!10の質問(回答:坂口 恭平さん)
Q1 制作に欠かせない意外な必須アイテムは?
MacBook Air、たちかわのペン軸、パイロットの黒インク
Q2 作品制作で一番大切にしている概念とは?
「明朝体を忘れるな」
Q3 あなたにとって東京ってどんな場所?
カフェ(熊本が寝室)
Q4 東京のお気に入りスポット
国立の「ナジャ」(コーヒー専門店)によく行ってました。「いんでぃ庵」(国立)のカレーもうまい。
Q5 あなたの人生を変えた音楽
Arthur Russell
Q6 好きな休暇の過ごし方
ぼうっとすることができません
Q7 よく言う言葉/好きな言葉/座右の銘
公私混同
Q8 敬愛する建築家
フランク・ロイド・ライト。彼の土地所有の考え方が好き。
Q9 今ハマっているもの
娘のグラフィティ
Q10 最後に、2013年の夢・目標・野望は?
漫画家になりたい