終了した展覧会・イベントです
[画像: 柏原由佳 Yuka Kashihara Urzeit (原始の時) 2023 oil, acrylic on canvas 182.0 x 228.0 cm ©︎Yuka Kashihara]

柏原由佳 「Pile of Signs – しるし、徴」

まえばしガレリア Gallery 2
終了しました

アーティスト

柏原由佳
この度小山登美夫ギャラリー前橋では、柏原由佳展「Pile of Signs – しるし、徴」を開催いたします。

青、ピンク、グリーン、茶色など濃密かつ透明感ある色を重ね、大胆なタッチで大地の根源的なエネルギーを鮮やかな感覚で映しだす柏原作品。虚と実が混在する時空をこえた遥かな世界が表われています。

柏原が国内外の原生林を訪れた時の感動や、長く住んだドイツでの経験、様々な風景からのインスピレーションが作家自身の記憶と紡ぎ合わされ、いつどこのものかわからないような森や湖、山、洞窟、地層などが心象風景として描かれてきました。中でも湖は大事なモチーフであり、茨木のり子の詩「人間は誰でも心の底にしいんと静かな湖をもつべきなのだ」という一節に感化され、自身の中にも湖をもち、理想の湖を持ち続けたいと語ります。

作品に広がる、人間も動物もいない一見静寂な世界。しかしその大地の奥にはマグマがひそみ、まるで宇宙までつながっているような、異次元を垣間見たような不思議なざわめきを感じさせます。それは画面に自身の視点と他者から見えるかもしれない視点、内と外から俯瞰したような多視点で描かれていること。また試行錯誤を繰り返し、翌日には絵が一変するなど、イメージの上に新しいイメージが加わることで、画面の変化と時の重なりが、独特の力強さと静かな混沌さを生み出しているといえるでしょう。

新作を制作するにあたり、柏原は本開催地の群馬に赴き、沼田の河岸段丘を訪れました。その独特な地層がまるで時間の蓄積を可視化し、1月の雪が残る青空の中で浮かぶように輝いていたといいます。その目で見た風景と脳裏に浮かんだイメージを作品「River Terrace」に混在させ表しました。

「Urzeit」 (原始の時)は、ブルネオ島のコタキナバルで4200mのキナバル山に登った体験をもとにされています。鬱蒼としたジャングルの中の光や瑞々しさを見事にとらえ、実際の風景をもとにしつつも、より抽象化された、作品の新しい方向性を示しています。

私たちは柏原作品を通して、普段生活していて忘れがちな、自分は大いなる自然宇宙に包まれている存在だという悠遠な感覚を呼び起こされるでしょう。

スケジュール

2024年3月20日(水)〜2024年4月28日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、火曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttp://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/kashihara2024/
会場まえばしガレリア Gallery 2
https://www.towndevelop.jp/
住所〒371-0022 群馬県前橋市千代田町5-9-1 まえばしガレリア 1F
アクセス上毛電鉄中央前橋駅より徒歩5分、JR両毛線前橋駅北口より徒歩15分
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません