ホーム / 展覧会・イベント / 「ザ・マスターズ・トゥールズ・ウィル・ネヴァー・ディスマントル・ザ・マスターズ・ハウス（The Master's Tools Will Never Dismantle the Master's House、主人の道具で主人の家は壊せない）」

ミミ・グエン、Slant no. 5、1996

「ザ・マスターズ・トゥールズ・ウィル・ネヴァー・ディスマントル・ザ・マスターズ・ハウス（The Master's Tools Will Never Dismantle the Master's House、主人の道具で主人の家は壊せない）」

KAG

4月19日終了

アーティスト

カルプ・リンジー、ミミ・チ・グエン、サエボーグ、ジェニー・シムズ

本展のタイトル「主人の道具で主人の家は壊せない」は、詩人で活動家のオードリー・ロードのスピーチを元にした著書から引用されたものです。1979年、ロードはシモーヌ・ド・ボーヴォワールの『第二の性』の出版30周年を記念する学術的なフェミニスト会議に招聘されましたが、黒人女性がほとんどいなかったことを受け、白人中心主義フェミニズムに対する批判的なスピーチを行いました。ロードはそこで、差異を受け入れ、それを自らの利点へと転換し、連帯し、フェミニズム運動内における人種主義、異性愛主義、エリート主義を内破しない限り、家父長制を破壊することができないと説きました

さらに、シモーヌ・ド・ボーヴォワールを引用し、「私たちが生きるための力と行動の理由を導き出すのは、私たちの生活の真の状況を知ることである」と指摘しました。人種差別や同性愛嫌悪は、この時代に生きる私たちすべてにとって現実の状況であり、自分自身の内なる深い知の領域に触れ、そこに存在するあらゆる差異に対する恐怖や嫌悪感に触れてみるべきだといいます。そして、それこそが個人的なことが政治的なこととして、私たちのすべての選択を照らし始めることができるのだと結びました。

世界的に蔓延する文化的バックラッシュにより、あらゆる文化が家父長制資本主義やナショナリズムへと振り戻される中、アートはどのように複数の視点を取り入れ、二元論的な思考に揺さぶりをかけることができるのでしょうか。本展では、言語や文化間に生じる親密性と暴力性を探究し、世界がよって立つ支配的な観点を混乱させ、純粋性や真正性という過去を彩る近代の神話を暴く作品が紹介されます。

スケジュール

開催中

2025年2月1日(土)〜2025年4月19日(土)あと34日