終了した展覧会・イベントです

安田昂弘 「Braing Braing」

VOILLD(ボイルド)
終了しました

アーティスト

安田昂弘
この度VOILLDは、安田昂弘の新作個展「Braing Braing」を開催致します。本展は2021年に開催された個展「Drive My Car.」 に続く8度目の新作個展となります。

アートディレクター、グラフィックデザイナー、ムービーディレクターなど、多彩な顔を持ち幅広い分野で作品制作を行う安田昂弘。そのエッジーな表現は様々な分野から支持を得ており、広告やプロダクトのアートディレクション、デザインをはじめ、企業やブランドへの作品提供や、国内外でも作品の展示を行うなど精力的に発表をし続け、多岐に渡り活躍の場を広げています。

安田の作品は、シンプルに削ぎ落とされていながらも遊び心のあるデザインや、緻密に組み重なった線や面、独自の配色やモチーフなど、彼の思考とコンピューターグラフィック(CG)としての視覚的な刺激や表現を最大限に利用し構図化したものを、グラフィックデザインと切り離すことのできない出力という手法を用いて制作されます。まるでキャンバスに絵の具を重ねていくような作業を、データのレイヤーで構成されるCGという枠の中で物質的にいかに解釈し、作品として具体化していくかという事に挑戦し、CGとしての存在意義、絵画とのギャップについての思索を続け、絶えず作品制作を行う安田は、グラフィックデザイナーとして他に類を見ない随一の存在と言えます。

本展では、安田自身が身を持って経験した脳の不調から感じた、「無い」という今までには無かった感覚に焦点を当て作品が制作されました。安田はこの夏、当たり前の日常や、当たり前の過ごし方が、突然崩れてしまうという恐ろしさを目の当たりにしました。幸いにも日常生活に戻る事が出来たものの、仕事や普段の生活をこなして行く上で身体の感覚や意識の違いなど、ふとした瞬間に違和感を感じるようになったのです。この出来事をきっかけに、当然のように有ったものが「無い」という感覚を自覚したことで、人間としての生きる希望や、死という存在に改めて気付かされたと言います。ただ流れ、消費してしまっていた時間や記憶を取り戻すかのように、日々の意識を脳に刻み直すという行為を、グラフィックを消えない形として黒いアクリル板に刻み掘り込む事に重ね、作品として具体化することを試みました。象徴的なモチーフや記号を組み合わせ、シンプルなグラフィックに落とし込み、その部分を存在させない事で「無い」感覚を強く訴えかけているのです。そしてモチーフから波紋のように広がるアウトラインは、「有る」はずの物事の輪郭を捉えようとしているようにも、残像や温度分布のようにも見え、「無い」感覚を掴もうとする安田の苦悩を感じ取る事ができます。アクシデントを機に、グラフィックデザインに改めて向き合い、新たな手法で制作された作品群を通して、生きる事をコミカルに、ポジティブに捉え直すことを私たちに提示しているのです。

会場では、新作となるグラフィックをベースにした平面作品、約20点を展示予定です。

スケジュール

2022年11月19日(土)〜2022年12月18日(日)

開館情報

時間
13:0018:00
休館日
月曜日、火曜日

オープニングパーティー 2022年11月18日(金) 18:00 から 21:00 まで

入場料無料
会場VOILLD(ボイルド)
http://www.voilld.com/
住所〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-4 1F
アクセス都営浅草線五反田駅A6出口より徒歩4分、JR山手線・東急池上線五反田駅より徒歩7分
電話番号03-6416-3972
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません