ロードトリップの一部始終による前作写真集「call, overhaul, and roll (PINHOLE BOOKS 2022)」を経て、小見山は、自分が生まれ育った横浜という街と改めて向き合おうと思索した。小見山の故郷であり現住地でもある場所を主観的に見直しつつ、他の離かの舞台としての街という客観的な側面を意識し、同じく横浜出身のモデルである比留川游を被写体とすることで、ポートレートを軸として多面的に横浜を描き出した写真集となった。
小見山にとっては初めてのポートレート主体の写真集であり、過去作でパーソナルな血筋や足跡によって"I was here"を主観的な記録として形作ってきた経験を踏まえ、今作では人物を対象に写すことにより、その記録の半径を拡大させることに挑戦している。
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