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戸田祥子 「花と馬、会話」

Art Center Ongoing
終了しました

アーティスト

戸田祥子
この度、Art Center Ongoingでは戸田祥子(とだしょうこ)の個展「花と馬、会話」を開催します。戸田は1981年、東京都生まれのアーティスト。自然や風景を映像、絵画、立体を多層的に組み合わせて表現する作品を発表しています。

児童文学作家・新美南吉の「あし」という小説があります。足が痺れて思うように動かなくなってしまった馬が、自分の足は盗まれたのだといい、足を探します。蹴飛ばして痛みを感じたらそれが自分の足である、と思った馬は、椅子やテーブル、ベッドの足を蹴って回りますが、どれを蹴っても痛みはなく、馬の足はみつかりません。そこで、別の馬の足を蹴飛ばしたら蹴られた馬は痛いと叫んだため「足を盗んだのは君だ!」と言います。が、その馬に蹴り返され、痺れが治っていたので自分の足が盗まれていなかったのだと気がつく、というお話です。

翻って、小学生の夏休みの宿題の中には今も昔も朝顔の観察日記があります。戸田の子どもが朝顔を家に持って帰ってきて、庭に置いていました。朝顔のつるは壁伝いに伸びていき、他の植物とも絡み合って、鉢植えから遠く離れた思いがけないところで朝顔の花が咲いていたのだと言います。その光景を見て、朝顔の生命力、そして、他の植物のつると朝顔のつるが区別できないけれど、その先に花があることで、根とつながっていることに改めて気がついたと言います。
新美南吉の物語、そして実生活での体験。ふたつが何処かでつながっていると感じた戸田は、その感覚を今回の展示で展開しています。

馬自身は生物であるけれど、家具といった無機物の「足」に対しても自分を支える「足」かもしれないという可能性を向けます。朝顔は根を張った鉢植えから他の植物と交差して、花を咲かせます。馬と朝顔が持つ、自分たちの体を離れたところにまで拡張していくような不思議な共通点。たくさんの足や花、あるいは腕や首も、私たちから離れたところから出現してくるかもしれません。体をとらえる新たな視点を戸田の作品を通して感じてみてください。

スケジュール

2024年11月6日(水)〜2024年11月17日(日)

開館情報

時間
12:0021:00
水曜日・木曜日・金曜日は16:00〜18:00休憩
休館日
月曜日、火曜日
入場料400円(セレクトティー付き)
展覧会URLhttps://www.ongoing.jp/tag/installation/hana/
会場Art Center Ongoing
http://www.ongoing.jp/
住所〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7
アクセスJR中央線・総武線・京王井の頭線吉祥寺駅北口より徒歩9分
電話番号0422-26-8454
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