櫻井伸也「Libertà」（コンテンポラリーヘイズ）

櫻井伸也「Libertà」

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アーティスト

櫻井伸也

この度、Contemporary HEISでは櫻井伸也展「Libertà」を開催いたします。日本で染色とテキスタイルデザイン学び、2004年にイタリア国立トリノアカデミア芸術学院舞台美術科入学以来、トリノに住み平面作品に取り組むようになった櫻井は、支持体に布をマウントし多量の絵具（油絵具と樹脂）を重ねる独自の技法と普遍的なアイコンを使い絵画作品を制作します。

本展では、自由の象徴である蝶のアイコンを使用し支持体であるベルベットやストライプの綿布にトレースし色彩とマテリアルが激しくぶつかりながらも画面上を自由に浮遊する蝶の痕跡を残す絵画「Libertà」シリーズの作品を初展示。

近年世界は、コロナウィルスやウクライナでの戦争、パレスチナ問題など、私達の自由が制限される問題が多発しています。
櫻井は自分自身が生まれたときから与えられている自由は、人としても美術作家としても当然の権利だと考えてきましたが、生きているなかで様々な理由により、その自由を制限される場面に遭遇したときに何とも言えない気持ち悪さと恐怖心を覚えました。
現在の日本やイタリアではルール(法律)の中での一定の自由を与えらていますが、なにかのちょっとした切っ掛けでその自由を失うかもしれない恐さと儚さをはらんでいます。私達にとって自由はとても大切であり自由であり続ける為の戦いは容易ではないからこそ、作家の思いを託された蝶が画面の中で自由を求めて美しくも激しく舞う姿に惹かれるのではないでしょうか。

本展はトリノを中心にヨーロッパ各地で発表を続ける櫻井の渡伊20周年記念展でありContemporary HEISでの5回目の個展です。