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「富永親徳という近代洋画家がいた―記録と場所をたどる―」

小金井市立はけの森美術館
終了しました

アーティスト

富永親徳
今では、洋画家・富永親徳(とみなが ちかのり/しんとく)の名を知る人はほとんどいないでしょう。しかしかつて、近代という時代の中に彼はいたのです。そして、洋画家であろうとしました。

本展は富永親徳(1896-1964)初の回顧展です。はけの森美術館では、富永親徳に関する調査を2022年度より行ってきました。
富永は1896(明治29)年熊本に生まれ、10歳ごろ家族で台湾に渡ったと思われます。当時台湾は日本統治下にあり、台湾総督府が置かれていました。この総督府に赴任した石川欽一郎との出会いが、富永の人生を決定づけます。洋画家でもある石川は、台湾の美術教育の礎となった人物でした。
その後富永は23歳で東京美術学校西洋画科に合格し、妻子とともに東京にやって来ました。卒業後は美術教師をしながら、制作を続けます。1944(昭和19)年、戦争によって住まいを小金井に移してもなお、絵を描いていました。ここが終の棲家となり、1964(昭和39)年に生涯を閉じます。

富永は「画壇の大家」には、なりませんでした(それどころか、実は1930年代後半に公募展への応募をやめてしまっています)。その生涯は刺激的なサクセスストーリーではありません。しかし、描くことを社会的成功の手段とせずにそれでも絵を描き続けることができたのなら、それは一つの幸福な結末だったかもしれません。富永親徳が「近代という時代」を居場所として、描くことを人生としたなら、彼はやはり近代洋画家だったのです。
――彼が生きた近代とは、どんな場所なのか。ぜひともご覧ください。

スケジュール

2024年11月2日(土)〜2025年1月13日(月)

開館情報

時間
10:0017:00
休館日
月曜日、火曜日
11月4日、1月13日は開館
11月5日、年末年始(12月28日~1月6日)は休館
入場料一般 400円、高校生以下・障がい者手帳提示と付き添い1名 無料
会場小金井市立はけの森美術館
https://www.hakenomori-art-museum.jp/
住所〒184-0012 東京都小金井市中町1-11-3
アクセスJR中央線武蔵小金井駅南口より徒歩15分、JR中央線武蔵小金井駅南口よりバス「はけの森美術館」下車徒歩1分、JR中央線武蔵小金井駅南口より京王バス「中山谷」下車徒歩1分、西武多摩川線新小金井駅よりバス「美術館入口」または「中山谷」下車徒歩1分
電話番号042-384-9800
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