ホーム / 展覧会・イベント / 「気と明る寂び　辻󠄀清明展」

「気と明る寂び　辻󠄀清明展」

あと2日で開催

アーティスト

辻󠄀清明

1927（昭和2）年東京府荏原郡（現東京都世田谷区）に生まれる。仏教美術や骨董好きであった父の影響で幼少期より国宝級の作品に触れその世界に魅かれていく。
次第に自分で作品を作りたいという思いから轆轤も覚え、1941（昭和16）年 14歳で自宅に窯を築き辻陶器研究所を設立。高島屋で常設展示ケースを与えられるほどの早熟な作家であった。戦時中に疎開した岩手県田野畑村での三年間は、田畑を耕し炭を焼き自給自足の暮らしであり生活の原点に触れる機会となり、作陶にも大きな影響を与える。
1955（昭和30）年、南多摩郡連光寺に念願であった登り窯を築き工房を構える。

哲学者、山口諭助の『美の日本的完成』の中に「明る寂」という美意識や陶磁研究家の小山富士夫の六古窯という考え方に触発され、各地の窯業地をまわる中で古信楽に強く惹かれるようになり「信楽」こそ「明る寂」に最もふさわしいという考えに至り創作を始める。
また、板谷波山、富本憲吉を始めとした陶芸家、文学・芸術・音楽に携わった巨匠作家たち、そしてドナルド・キーン、ロックフェラーなど国内外を問わず他分野の一流の人と交流をした。同時に世界中の広範囲の美術分野のコレクションも特筆すべき点である。1964（昭和39）年に日本陶磁協会賞受賞。各国の主要美術館に作品が所蔵される。

本展では、茶碗を中心に茶碗や水指，茶入，花生などの茶陶をはじめ、動物をかたどった作品、ガラス作品など「明る寂」を具現化した作品を展観する。是非、ご高覧ください。

スケジュール

2024年11月1日(金)〜2024年11月10日(日)