小山田将監は、熊本に移る前、グラフィック・デザイナーとして活動を始めていたオランダで、見知らぬ土地での他者とのコミュニケーションを求めて、スタンプによってその人の内面的な”本質(essence)”を彫り起こしたいと思い立ちます。「Nice to Stamp you」と名付けられたこのシリーズの制作は、まず対面でのインタビューからはじまります。「あなたが信じているものはなんですか?」など、いくつかシンプルな質問を経て、浮かび上がるイメージをノートに書き写します。それは個人的な思考や記憶、感じ方を丁寧に掘り下げることで抽象的なアイデアを具体的なイメージ(像)に移していく作業と言って良いでしょう。2011年から今日までに制作したポートレートは290人分になります。
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