Gallery OUT of PLACEでは、 2024年1 - 2月期の展覧会として、藤川奈苗による個展「See- Saw」(平面絵画)を開催します。 京都造形芸術大学を修了以降20年間関西を拠点に、藤川は常に自身の内面と対峙し、そこに立ち現れるイメージや色を古代の古墳壁画になぞらえ、プリミティブな抽象表現を中心に発表してきました。しかし今回、Gallery OUT of PLACEで発表する彼女の作品には大きな変化がもたらされています。これまでであれば最終的には画面から消去されていた具象モチーフを最後まで主題に据え続け、さらには画面の枠を超えてほとばしるアグレッシブな筆跡にも拍車がかかり、自由で大胆な半抽象半具象の独自の世界にたどり着いています。 それは、アンチ-ウロボロス的思考(註)に基づいた行為のようにも取れ、ここにきて藤川がさらに脱皮を繰り返し大きく飛躍する予感を私たちに想起させます。
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