金田実生《色を動かす》 (2024) 油彩、キャンバス、H45.5×W38cm ©︎Mio Kaneda

金田実生 「親しさの温度」

GALLERY CAPTION
あと2日で開催

アーティスト

金田実生
ギャラリーキャプションでは9月7日から10月6日まで、「金田実生”親しさの温度”」を開催いたします。本展は東京都出身の美術作家金田実生によるもので、当廊では初めての個展となります

金田実生(1963年東京都生まれ/1988年多摩美術大学大学院美術研究科修了)は、大学でグラフィックデザインを専攻しながら、次第に版画研究室に通い詰めるようになり、作家としてのキャリアを版画からスタートさせました。その後、より直接的な線の表現を求めて、木炭や水溶性クレヨンによるドローイング、礬水(どうさ)引きをした洋紙を支持体とした繊細な油彩による表現、そしてキャンバスへと移行しながら、素材や技法の特性と、自身の表現との可能性を模索し、一貫して平面作品を制作し続けています。近年では「アーティスト・ファイル2009-現代の作家たち」(国立新美術館、2009年)、「クインテット-五つ星の作家たち」(損保ジャパン東郷青児美術館、2014年)、「みつめるー見ることの不思議と向き合う作家たちー」(群馬県立館林美術館、2019年)など、美術館での主要な展覧会に数多く参加し、高い評価を受けています。

金田は、身のまわりの何気ない出来事や、日々の生活のなかでの自然や生き物とのささやかな交感を、豊かな感性で描き出しています。紙の上を潔く伸びるストローク、キャンバスに丹念に塗り重ねられた湿り気のあるおだやかな色合いは、抽象とも具象ともとれるような有機的なイメージを保ちながら、添えられた詩的なタイトルと相まって、見る者のイメージをかきたてます。「描くことは考える行為でもある」という金田は、日ごろの制作のなかで、毎年 5月の 1ヶ月間、庭のバラとその日の空の様子を毎日描く、日記的な作業を大切にしています。「人の1日は特別でないものごとによって作り上げられている」、ならば「ささやかで身近な存在こそが力の源となりその人を支えているのではないか」。庭先のささやかなうつりかわりを丁寧に受けとめることを通じて、目に見えない気配や空気感、湿度を感じ取り、自らが自然に謙虚に向き合いながら、この世界を見つめるための視力を、そして我々が生きていくための小さな力の存在を問うています。

本展のタイトル「親しさの温度」には、「見る」という行為が、目で見ることにだけにとどまらないことが示唆されています。出品される10点余りの作品も「散歩の途中で見つけた風景や、身のまわりの近しいものたちを意識して見ながら描いている」という金田の、見ることと肌で感じる感覚とを分けて考えない姿勢や、ものごとに目で触れているかのような感覚が、作品を通じて見る者に伝わる機会となることでしょう。

スケジュール

2024年9月7日(土)〜2024年10月6日(日)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、火曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.gallerycaption.info/kaneda2024
会場GALLERY CAPTION
https://www.gallerycaption.info/
住所〒500-8813 岐阜県岐阜市明徳町10 杉山ビル1F
アクセス名鉄名古屋本線・各務原線名鉄岐阜駅中央口より徒歩18分
電話番号058-265-2336
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