「浜田浄 めぐる 1975-」

高知県立美術館
4月13日終了

アーティスト

浜田浄
高知県黒潮町出身の美術家・浜田浄(はまだ きよし、1937-)の過去最大規模となる個展を開催します。
アンフォルメル、反芸術、もの派……。浜田はめまぐるしく移り変わる戦後日本のアートシーンを傍目に、東京都練馬区の小学校教員として勤めながら、自らの表現に妥協することなく手を動かし続けてきた美術家です。

もの派の作家たちを指導した斉藤義重(1904-2001)による、合板に電動ドリルで描いた作品に感銘を受けた浜田は、1975年、38歳の時に、シャープな直線が鮮烈な視覚効果をもたらす合板絵画を手掛けます。77年にはそのイメージを版画として発表、一躍注目を集めました。以降、平面作品の制作を軸に据えながら、刷る、塗る、彫る、削る、組むといった行為の反復により、時間の蓄積を感じさせる独自の抽象表現を開拓します。

浜田の作品には、原則として具象的なモティーフは表れません。しかし、清新な緊張感をたたえた描線や彫線の連なりには、手作業ならではの温もりに加えて、自らが生まれ育った土地の記憶が息づいています。作品に登場するミニマルなフォルムや抑制的な色彩も突き詰めると、朱色に染まる夕陽、黒々とした夜の海、そして視界一面に広がる水平線といった、太平洋に面した故郷、黒潮町の風景に行き当たるのです。

本展では、作風の転機にあたる1975年から2024年の最新作までのおよそ60点を通して、浜田の制作が深化する過程を体感していただきます。それはさながら、浜田が50年にわたって切り拓いてきた表現の旅路を、ともに「めぐる」かのような体験となるでしょう。

スケジュール

開催中

2025年2月8日(土)〜2025年4月13日(日)あと28日

開館情報

時間
9:0017:00
初日は10:00開館
休館日
会期中無休
入場料一般 1200円、大学生 850円、高校生以下 無料
展覧会URLhttps://moak.jp/event/exhibitions/hamadakiyoshi.html
会場高知県立美術館
https://moak.jp/
住所〒781-8123 高知県高知市高須353-2
アクセスとさでん後免線県立美術館通駅より徒歩9分、JR土讃線高知駅南口高知駅よりタクシー10分
電話番号088-866-8000
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