井村一登《window-ordered from "opticalverse"》2024年

井村⼀登 「commission work」

KANDA & OLIVEIRA
12月21日終了

アーティスト

井村⼀登
このたび Kanda & Oliveira では井村⼀登の個展「commission work」を11⽉16⽇(⼟)から 12⽉21日(⼟)まで開催いたします。

井村⼀登は⼈と鏡の関係性の歴史を探究する作品を、多⾓的なリサーチに基づいて制作しているアーティストです。光学機器や映らない鏡、魔鏡、⿊曜⽯、回転液体鏡など、素材や技法を横断しながら、ルッキズムから産業史、現代科学から神話や宗教祭祀などの考古学的観点まで複合的に遡り、⼈と鏡の関係性の変遷を追っています。

本展ではギャラリーの全フロアを使い、東京・浜松町の世界貿易センタービル解体現場の⽡礫を素材に制作した鏡、写真や映像から複合的に、反射率と「⼿数料」をテーマにインスタレーションを展開します。井村が鏡制作で培ってきた⼿法をもとに、窓ガラスから⾦属やコンクリートなど、⽡礫の種類によって専⾨性の⾼い技法を使い分けて鏡の作品へと変容させました。

貿易とはモノやサービスの売り買いの取引を意味し、その取引は売主・買主だけでは完結せず、多くの⼈が関わりそこに⼿数料が発⽣します。

また、⼀般的に普及している鏡は反射率が 83%以上(JIS 規格)となっており、それが製品としての鏡の条件とも⾔えます。例えば、私たちが⽇常的に使っている洗⾯台のガラスミラーは反射率が約 90%で、10%ほど再現性を⽋いています。

「貿易」という名を冠する世界貿易センタービル解体現場で貰い受けたガラスを⼿にした井村は、私達が⽇々洗⾯台で⾃分を⾒るときに⽋けている 10%ほどの再現性は、貿易における⼿数料のように、鏡を⾒るものが⾃⾝を再現するために⽀払っている「⼿数料= commission」なのではないかと考えました。なぜなら、この展覧会のきっかけとなったのは、完全な反射などないとの考えを持つ井村が、私たちは鏡に映る像に知らず知らずのうちに代償を払っているのではないかと考えていたからでした。

鏡は⾒るものを完全に再現しているわけではなく、当たり前のように再現しているわけでもないのです。

スケジュール

開催中

2024年11月16日(土)〜2024年12月21日(土)あと30日

開館情報

時間
13:0019:00
休館日
月曜日、火曜日、日曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.kandaoliveira.com/ja/exhibitions/19-kazuto-imura-commission-work/
会場KANDA & OLIVEIRA
https://www.kandaoliveira.com/
住所〒273-0031 千葉県船橋市西船1-1-16-2
アクセス京成線海神駅より徒歩8分、JR西船橋駅北口より徒歩12分
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