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付箋girl®︎ 「記憶の合唱」

Sho + 1(ショウプラスワン)
終了しました

アーティスト

付箋girl®︎
付箋girlは、付箋紙に1日1枚、架空の人物の顔を丹念に描いています。そこにはハイライトや影の線など、繊細なタッチの重なりが見られると同時に、背景を一色で塗り潰すなど、画面全体を鮮やかに見せるような大胆さも見受けられます。このような繊細さと大胆さの対比がコントラストを生み出し、結果として画面全体の引き締まりを生んでいます。作品に強いインパクトを与えつつも、感情やストーリーがより際立つ効果が生まれているのです。

アンディ・ウォーホルはかつて、ポラロイドカメラを日常的に使用し、被写体の瞬間を捉える方法を好みました。依頼主のために何十枚も撮影し、その中から最適な4点を選ぶというプロセスは、彼のアート制作の一部であり作品の制作において重要な要素でした。
両者の制作のプロセスの共通点は、時間や空間の制約を感じさせることです。しかしながら、ウォーホルのポートレートの無機質な画面構成とは異なり、付箋girlの作品には感情的な強さや視覚的なインパクトを持たせる要素が含まれています。
また7.5cmの正方形の付箋紙に描き込むスタイルは、アンディ・ウォーホルやロイ・リキテンスタインの作品をアプロプリエートするリチャード・ペティボンの、極小の画面にイメージを展開するスタイルと共通点があります。

付箋girlの作品にはサインと共に必ず日付が記入されています。コンセプチュアル・アートの分野で知られる河原温(かわら・おん)は代表作「Today Series(日付絵画)」において、日付とその日の新聞をセットにして時間の流れと記録自体を作品としていましたが、付箋紙に日付を記入することにより、時間の流れや変化を意識的に捉えるという自由な発想は、河原の試みに共鳴する部分を感じさせます。
日付を入れることで、作品が「その日」の感情や出来事を反映していることを強調し、観る者に「今」という瞬間を感じさせることができるのだと思います。

SNSを通じて多くのファンに共有されている付箋girlの作品は、単なる視覚的な美しさだけでなく、日々の感情の移り変わりを視覚的に表現することで、観る者に共感や新たな視点を提供しています。
そして、日本画のバックグラウンドを支えに、ウォーホルやポップアートの精神を引き継ぎながら、日本的な視点を持つ現代的な試みを探求しているといえるでしょう。

スケジュール

2025年2月4日(火)〜2025年3月8日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場Sho + 1(ショウプラスワン)
https://shoplusone.com
住所〒110-0005 東京都台東区上野1-4-8 上野横山ビル1F
アクセス東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩1分、東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩4分
電話番号03-6280-3738
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