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[画像: Sylvie Auvray Untitled 無題 2023 Ceramic, various materials/ 陶器、ミクストメディア 77 x 11 x 8 cm Photo credit: Yann Bohac, Courtesy of the artist and Galerie Laurent Godin]

「エマイユと身体」

銀座メゾンエルメス
終了しました

アーティスト

シルヴィ・オーヴレ、ジャン・ジレル、内藤アガーテ、ユースケ・オフハウズ、小川待子、フランソワーズ・ペトロヴィッチ、安永正臣
2023年夏、エルメス財団は、自然素材を巡る職人技術や手わざの再考、継承、拡張を試みる「スキル・アカデミー」の一環として、書籍『Savoir & Faire 土』を岩波書店より出版いたします。本書は、アクト・スッド社と弊財団の共同編集による仏語版『Savoir & faire La terre』(2016)から選ばれたエッセイやインタビューの翻訳と、日本の作家による8つのオリジナルテキストやインタビュー、ポートフォリオが掲載される予定です。本書籍の刊行を記念し、銀座メゾンエルメス フォーラムでは、関連する陶芸作品を集めたグループ展「エマイユと身体」を開催します。

本展では、陶芸に用いられ、火と空気によってガラス質へと変容するエマイユ(釉薬)という素材に注目しながら、粘土と身体の関係を考察します。陶芸家ジャン・ジレル(1947年サヴォア県生まれ)は本書に寄せた論考「Les Emaux(釉薬)」で、エマイユの性質を下記のように観察しています。

「製陶術が発明されるはるか以前、自然界の産物に魅せられた先史時代の人類は、貝殻、歯、亀の甲羅、ターコイズやラピスラズリや翡翠などの奇石を収集しては、宝石や装身具や副葬品にしている。こうした収集物は、のちに釉薬になるものとどこかしら奇妙な共通性がある。磁器〔ポルセーラ〕という命名の由来になったのはある貝の名前ではなかったか?歯のエマイユ〔=エナメル質〕と言われはしないか?」

7人のアーティストたちの作品は、それぞれ、エマイユがもたらす色彩や効果を用いながら、身体との対話を導き出します。エマイユが悠久の時を奏でるジャン・ジレルの風景画、光沢を持つなめらかな表面から感情が誘い出されるフランソワーズ・ペトロヴィッチ(1964年パリ生まれ)の動物たち。安永正臣(1982年大阪生まれ)の造形は、灰や骨が私たちの体の一部であることを思い出させ、シルヴィ・オーヴレ(1974年パリ生まれ)のフェティッシュな箒は、私たちの日常的な儀式を振り付けます。

また、エマイユの被膜効果は、私たちの身体を保護する皮膚や隠れ家を想起させます。ユースケ・オフハウズ(1985年東京生まれ)は、自分の記憶だけを頼りに小さな建築物を建て、内藤アガーテ(1986年モルジュ生まれ)は、セラミックの儚さと共に生きるために、あるいはそのパフォーマティブな器の中に隠れるために作品を用いるのです。大地や水に還元されるかのような小川待子(1946年北海道生まれ)の白い地層は、ひびや欠けに現れるエネルギーの豊かさで私たちを包むでしょう。

スケジュール

2023年6月17日(土)〜2023年9月17日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
毎月第2、第3水曜日は休館
入場料無料
展覧会URLhttps://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/230617/
会場銀座メゾンエルメス
https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/
住所〒104-0061 東京都中央区銀座5-4-1
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅B7出口直結、JR山手線・京浜東北線有楽町駅日比谷口より徒歩7分
電話番号03-3569-3611
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