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須藤絢乃《⻤が栖むか蛇が栖むか H.N.》2024 年、インクジェットプリント© Ayano Sudo, courtesy of MEM, Tokyo

須藤絢乃 「MISSING」

MEM
終了しました

アーティスト

須藤絢乃
被写体の変身願望や理想像、写真の中で実現できる自己を追い求め、性別や美的価値観を揺さぶる作品を発表してきた須藤絢乃の新作個展を開催いたします。
須藤は写真を始めた当初「自分ではない誰か」への強い憧れをもとに、まるで人形遊びのように衣装や化粧でなりたい姿を撮影した《Metamorphose》シリーズの制作を続けていました。その後20代半ばに大病を患い、ままならない身体を“ヒトガタ”と思う感覚が強くなる中で、駅の片隅に貼られた「尋ね人」のポスターが目に留まります。とある失踪した少女の捜索願の情報が書かれた貼り紙に、駅の中を行き急ぐ人々は目もくれず、十年以上行方のわからない少女が写真の中にひっそりと佇んでいました。貼り紙の写真は"行方不明である"ことを知らせると同時に、少女たちが確かに"生きていた"証でもあります。須藤自身もいつか人知れず消えてしまうのかもしれないという不安や恐怖を抱える中で、他人事ではない彼女たちの存在を強く意識させられました。その一人ひとりが生きていた時の輝きを作品に残そうと、彼女たちに自ら扮したシリーズ《幻影 Gespenster》を2014年に発表します。
《幻影 Gespenster》から10年後に制作された新作は《鬼が栖むか、蛇が栖むか》と題され、さまざまな時代で強烈な印象を残した女性たちに須藤が扮するセルフポートレート作品です。

モデルにした女性たちは衣装や化粧に絶対的な特徴があり、名前は出さなくとも知る人には一目でわかるほどのアイコニックな存在です。須藤は当時の限られた情報から彼女たちの輪郭を捉え、象徴する装いを纏い、克明に写し出そうとします。写真はかつて存在した事実を記録し、私たちの目に触れる度に、存在していた時の姿のまま立ち現れる装置でもあります。行方不明の少女たちも、時代のアイコニックな女性たちも、他者のままではなく自分ごととして捉えるためにも須藤はセルフポートレートという手法を選びました。本展では9名の女性たちに扮する写真を展示いたします。

[関連イベント]
トークイベント
日時: 12月20日(金)18:30〜
登壇者: 椹木野衣、須藤絢乃
会場: MEM
参加費: 1200円
定員: 20名・要予約

スケジュール

2024年11月30日(土)〜2024年12月22日(日)

開館情報

時間
13:0019:00
12月20日は17:30まで
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
入場料無料
展覧会URLhttps://mem-inc.jp/2024/10/27/sudo2024/
会場MEM
http://mem-inc.jp/
住所〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F
アクセスJR山手線・埼京線恵比寿駅東口より徒歩6分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅1番出口より徒歩7分
電話番号03-6459-3205
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