「フィリピンの現代作家による『日常と崇高の記念碑』」

MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w
あと7日で開催

アーティスト

フアン・アルカセラン、マリアノ・チン、ヤスミン・シソン、ヴェロニカ・ペレホ、クリスティーナ・キサンビン・ラミロ、レグ・ユソン、松井利夫
この彫刻展は、私たちの周囲で発見され、最終的には記念碑規模の廃棄物として蓄積されるありふれた日常の物体を変容させることに焦点を当てています。彫刻は、解体現場や建設現場から出た瓦礫や、購入または発見された一般的な物体からインスピレーションを得ています。

興味深いことに、フィリピンは国内製造業が不足しているため、世界中から不用品の輸入受け入れ国となっており、その中で日本は中古品の最も人気のある供給源の一つとなっています。芸術品として新たに生まれ変わったこれらの人類学的産物は、消費と浪費に対する私たちの態度についての弁証法的言説とみなすことができます。この展覧会の背後にあるアイデアは、これらのありふれた物体がその機能や本来の目的を欠いて見られ、その規模と場所の特異性を考慮した記念碑的な芸術として提示される方法を再解釈することです。

この展覧会に参加するアーティストは、展覧会のテーマに関連した作品を制作してきたフィリピンの多分野の著名なアーティストであり、パブリックアートと記念碑性の主題に対する想像力豊かな見解を紹介するために厳選されました。

ヴォイスギャラリーは、陶芸家松井利夫を中心とするプロジェクト《サイネンショー》を紹介します。
2013年から続く《サイネンショー》は、家庭や事業所の不要な陶製品・陶器を再度焼成することを通して見えてくる社会課題に向き合い、新たな価値観を議論するプロジェクトです。

その社会的課題には、電力依存の現代社会と創造活動、都市部と地方の格差などがあります。このプロジェクトが使用する燃料は、窯のある地域周辺の限界集落から出る廃材です。窯場は、リゾート開発が中断された観光用道路の脇に位置しています。東日本大震災と原発事故をきっかけに、松井利夫は、現代の創造活動が電力に依存していることを再確認すると同時に、現代の歪みともいうべき人口減少が生み出す廃材が、完全に乾燥し熱効率の高いエネルギー源であることに気づきました。いっぽう、遺跡から陶片が出土するように、陶器もまた、人間の営みが出し続ける、いわば原発の核廃棄物と同じ、半永久的なゴミです。

《サイネンショー》では、消費や浪費の象徴というべき不要陶器を、廃材を燃料に、穴窯の中で1350℃のエネルギーに変換することで、安価な量産品、ノベルティ、用済みの高級食器など、完全な形であった既製品が、溶けたり癒着したり膨張したりというように著しく変化し、「機能や本来の目的を欠いて」元の美的・金銭的価値を放棄します。

集団によって再燃焼されたそれらに、特定の作者というものは存在しません。それは、近現代美術の美学的・金銭的価値観からの解放を示唆します。

スケジュール

2024年10月30日(水)〜2024年11月24日(日)

開館情報

時間
13:0019:00
休館日
月曜日、火曜日
11月9日は休廊

オープニングパーティー 2024年10月30日(水) 17:00 から 19:00 まで

入場料無料
会場MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w
https://voicegallery.jp/home.php
住所〒600-8061 京都府京都市下京区筋屋町147-1
アクセス阪急線京都河原町駅12番出口より徒歩5分、地下鉄烏丸線四条駅5番出口より徒歩10分
電話番号075-341-0222
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません