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[画像: 宮永愛子《waiting for awakening -wall clock-》 2018年 ナフタリン、樹脂、ミクストメディア Ⓒ MIYANAGA Aiko, Courtesy of Mizuma Art Gallery]

宮永愛子 展

イムラアートギャラリー|京都
終了しました

アーティスト

宮永愛子
このたび、イムラアートギャラリーでは「宮永愛子展」を開催いたします。
宮永愛子は1974年京都市生まれ。1999 年京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)芸術学部美術科彫刻コース卒業、2008年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。日用品をナフタリンでかたどったオブジェや、塩や葉脈、陶器の貫入音を使ったインスタレーションなど、気配の痕跡を用いて時を視覚化する作品で注目を集める作家です。常温で昇華するナフタリンを使ったオブジェは代表的なイメージのひとつで、それは時の経過により形を変えていき、ナフタリンはケースの中で再結晶ししなやかに存在を続けていきます。

イムラアートギャラリーでの初個展となる本展では、代表作品の一つである《waiting for awakening -wall clock-》をはじめ、新作の《くぼみに眠る海 -猫-》など、ナフタリンとガラスの作品を中心に展示いたします。

《waiting for awakening -wall clock-》は、ナフタリンで作られた時計を透明樹脂に封入した作品で、一つだけ小さな穴が開けられています。その穴はシールで塞がれていて、時計は樹脂のなかで静かに眠っています。封印を解くと、作品は空気に触れながら、ゆっくりと目を覚まします。作品のなかに在る気泡は、宮永が一層一層樹脂を流し込む課程で、その場所の空気を閉じ込めたものです。

約16年ぶりに活動の拠点を生まれ育った京都へ戻した彼女は、新たな作品の制作に取り組んできました。京都という街に暮らすと、変わらず脈々と受け継がれているものの存在に気づかされることがあります。
宮永の実家である曾祖父の開いた宮永東山窯の陶房には、当時使われていた多くの石膏型が今も残っています。幼い頃からいつもそこにあって、気に留めていなかった型というものの存在。彼女は「その型に在るくぼみにはどんな景色が眠っているのだろう」と、思いを馳せます。そして、失われた型のパーツはそのままに、くぼみをガラスで満たし、その不在(空間)を形にして、取り出してみました。「それは過去に会いに行くような感覚」と宮永は語ります。かつて型から生み出されていた陶彫は、現存するものはもうほとんどありません。ですが、手に伝わる作品の重みは、そこに確かな歴史が眠っていることを感じさせてくれます。

彼女の作品を通して、すべてのものが「変わりながらもあり続ける世界」を感じていただけますと幸いです。

スケジュール

2023年7月22日(土)〜2023年8月5日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.imuraart.com/exhibition/2023/06/post-23.html
会場イムラアートギャラリー|京都
https://www.imuraart.com/
住所〒606-8395 京都府京都市左京区東丸太町31
アクセス京阪線神宮丸太町駅4番出口より徒歩3分
電話番号075-761-7372
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