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「没後30年 松村健三郎」

たましん美術館
終了しました
このたび、たましん美術館では「没後30年 松村健三郎」展を開催します。松村健三郎(1901-1992)は、世俗を離れ、身近な自然と多摩の景観を描き続けた孤高の画家です。本展では作家の没後30年を記念して、所蔵品を一挙公開します。

大正の終わり頃から府中に暮らした松村は、光風会展や中央美術展で作品を発表、戦前にも春陽会展や多摩地域の美術展に出品を続けました。しかし、そこから次第に画壇と距離をおくようになります。仏教思想に傾倒、伝統文化である茶道、書、短歌、俳句を修練し、日本人としての精神性を追求。1958(昭和33)年、堀田清治(1899-1984)とともに結成した新槐樹社展に個展のみと発表の場は減っていきましたが、その絵画と詩作に、四季の変化と生命への賛歌が謳いあげられていきます。そして、1961(昭和36)年、茶室を設えた国立の住居「湛寂庵(たんじゃくあん)」に落ち着いてからは、一貫して日常の風物描写に力を注ぎました。

なかでも繰り返し描いたのが、自庭を主題とした「SOUL GARDEN」シリーズ。一度筆を置き、再び訪れる同じ季節にもう一度筆を加えることで生まれる“深み”。画面に複層していく“時間”。この「魂の庭」に、彼の美学は結実します。躍動する筆致で重ねられた厚みある絵肌は、時間性をもその内に包み込み、うごめく光や風のうつりかわる刹那を、永遠に留めようとするかのようです。

本展はこうした作品に、彼が日々創作した俳句や短歌を添えて、言葉からもその芸術に迫ります。「生命即美術」と捉え、生きる喜びに溢れた言葉を紡いだ松村。高潔な精神のもとに生み出された数々は、日常がもつすばらしさを、あらためて私たちに届けてくれることでしょう。

前期: 8月6日(土)~9月25日(日)
後期: 10月1日(土)~11月20日(日)

スケジュール

2022年8月6日(土)〜2022年11月20日(日)

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
展示替期間・年末年始休館
備考
9月19日・10月10日は開館
9月20日・10月11日は休館
入場料一般 500円、大学生・高校生 300円、中学生以下 無料
会場たましん美術館
https://www.tamashinmuseum.org/
住所〒190-8681 東京都立川市緑町3-4 多摩信用金庫本店1F
アクセス多摩都市モノレール線立川北駅北口より徒歩2分、JR中央線・青梅線・南武線立川駅北口より徒歩7分
電話番号042-526-7788
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