忙しい方でも、週末に東京からふらっと弾丸で訪れることができる穴場、静岡。今回はTABインターンの私が、「旅したいなあ…」そう思い立ったらリュックに荷物を詰めてすぐにでも行けるアートな静岡への一人旅プランを、実際に行ってみた感想と共にご紹介します。
前編→1日目 三島駅、長泉町(クレマチスの丘)後編→2日目 熱海(MOA美術館)
静岡での1泊2日の行程をメモに書き起こしてみました。1日目は長泉町にあるクレマチスの丘(最寄り駅は三島駅)へ、2日目は熱海の来宮神社、MOA美術館へ行き、夕方には東京へ戻るという日程です。
静岡へは様々な行き方がありますが、今回は横浜から伊豆踊り子号を利用して三島へいくという行き方。車両の懐かしいデザインが旅の気分を盛り上げてくれます!
三島駅からクレマチスの丘まではシャトルバスがほぼ1時間に1本の頻度で出ており、北口(新幹線側)ロータリー3番乗り場から乗ることができます。所要時間は約25分です。(アクセスはこちらで確認できます。)
まずはじめに訪れたのはクレマチスガーデンエリア内のヴァンジ彫刻庭園美術館/クレマチスガーデン。ヴァンジ彫刻庭園美術館は、イタリアの具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの世界で唯一の個人美術館です。1960年代から最近までのヴァンジの彫刻を常設コレクションが常設棟内と庭園に設置されています。ヴァンジの作品は今回初めて見たのですが一つ一つ不思議な見どころがあり、柔らかい雰囲気の中に人間の本質的な部分が上手く描き出されているなと感じました。
私が特に感動したのは庭園で、展示棟内の雰囲気とは一転、開放的な青々とした庭園に爽やかな風が吹き、季節の花々がヴァンジの作品と素敵に調和しています。そしてところどころに作品が設置されているのを、散歩しながら楽しむことができます。私は芝生に座り、5月の風を楽しんでいました。
少し喉が乾いたので、庭園の中にあるティーハウスに立ち寄ることに。
展示棟を出て草原を抜けて、ホワイトガーデンに入ると、こじんまりとして可愛らしいティーハウスがあります。そこでひと休憩。どこか秘密の花園を思わせるような雰囲気。とても素敵でした。
つづいて訪れたのは、IZU PHOTO MUSEUM。こちらの設計(内装・坪庭)は現代美術作家、杉本博司氏によるもので、所々に杉本氏のこだわりが詰め込まれています。IZU PHOTO MUSEUMでは、企画展を中心とした展覧会を楽しめます。
私が見せていただいたのは、展覧会「永遠に、そしてふたたび」展。現代写真家5名のグループ展です。意図したわけではないそうですが、たまたま5人共女性作家だったせいか、展示全体的が優しげな瑞々しい印象で、一人ひとりの作家の個性が滲み出ています。
ヴァンジ彫刻庭園美術館とIZU PHOTO MUSEUMを堪能したので、クレマチスガーデンエリアからビュフェエリアへ移動しました。クレマチスガーデンエリアからビュフェエリアまでは徒歩で自然公園をぬけていくか、巡回バスに乗って行くことができます。天気が良かったこともあり、私は自然公園をぬけて行きました。
クレマチスの丘で最後に訪れたのは、ベルナール・ビュフェ美術館。この美術館は、フランスの画家ベルナール・ビュフェの作品を収蔵・展示するために、岡野喜一郎氏によって創設されました。岡野氏は戦後の苦悩と孤独を表すビュフェの作品に惚れ込み、収集した個人コレクションにより、ベルナール・ビュフェ美術館が創設されたそうです。収蔵作品数は油彩画、水彩画、素描、版画、挿画本、ポスター等あわせて2000点を超え、世界一のビュフェコレクションを誇っています。
私が今回見せていただいたのは、常設展と企画展の「絵画と想像力 ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊」と、「ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの代表作」です。岡野喜一郎氏とベルナール・ビュフェ氏の関係、初期のビュフェの作品など、常設展も企画展も充実の内容でした!
さて、クレマチスの丘を存分に満喫し、この後は三島駅へシャトルバスで戻った後そこから熱海駅へ向かいました。1日目は熱海で宿泊し、2日目はMOA美術館へ行く予定です。夕方から2日目の旅の様子は後編にてご紹介します。
ご紹介したクレマチスの丘内のヴァンジ彫刻庭園美術館 「ミテクレマチス」展、IZU PHOTO MUSEUM 「永遠に、そしてふたたび」展は、ミューぽん割引が利用できるので、ぜひチェックしてみてください。
[TABインターン] Yeongri Lee: 洋服と旅と自由を愛する22歳、大学生。ノリと直感で生きていて、なんでもどこででも楽しもう精神。アートに関わりたくてTABインターンをはじめ、日々新しいことを吸収する毎日。卒業後はファッション関係の仕事をはじめる予定。