あいちトリエンナーレ2013が8月10日(土)より開幕する。名古屋市中心部、そして今回からは岡崎市も会場に交え、さまざまなアート作品がまちなかで展開される。今回のテーマ「揺れる大地—われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」に対して、国内外から集う計122組のアーティストがそれぞれの回答に挑む。
現代美術にパフォーミングアーツ、建築やオペラなど幅広いジャンルを有するのがあいちトリエンナーレの特徴だ。愛知芸術文化センターを中心に開催されるパフォーミングアーツのプログラムでは、サミュエル・ベケットをひとつのテーマに据え、イリ・キリアン、やなぎみわ、ARICA+金氏徹平らがベケットの戯曲に着想を得た新作パフォーマンスを発表する。そのほか、振付・映像・サウンド全てを一人で創り上げる梅田宏明は、アジアの伝統ダンサーと最先端のテクノロジーの共存を試みたグループ作品と自身のソロの新作を披露。都心部の広場オアシス21で開催される、大友良英ディレクションの「プロジェクトFUKUSHIMA!」も注目だ。
また、都市・建築学を専門とする五十嵐太郎氏が芸術監督を務めることから、今回は多数の建築家が出展するのも見所のひとつ。青木淳、石上純也、藤村龍至、藤森照信などの作品をはじめ、名古屋市内の名物モダニズム建築が特別公開される「オープンアーキテクチャー」など、建築ファンにはたまらないコンテンツが充実している。
古くから繊維街として栄えた長者町エリアでは、空きビルや壁面などを利用し、美術館を飛び出したまちなかの各所でアート作品に出会える。ザ・ウイロウズというグループで参加する奈良美智とその友人らでオーガナイズするカフェ&ギャラリー「コシバ食堂」にも人気が集まりそうだ。これからの約3ヶ月間、あいちの各所で巻き起こるアートイベントを目撃しよう。
■開催概要
名称:あいちトリエンナーレ 2013
会期:8月10日(土) 〜 10月27日(日)
会場:名古屋地区、岡崎地区
芸術監督:五十嵐太郎(東北大学大学院工学研究科教授/都市・建築学)
公式ウェブサイト