日本全国の鉄道基点であり、都市の中核を担うターミナルとして、1914(大正3)年に辰野金吾の設計によって創建された東京駅丸の内駅舎。2006年から始まった駅舎の保存・復原工事が遂に完成し、完成記念展覧会や記念イベントが続々と開催される。
祝祭の先駆けとなる9月22日(土)23日(日)には、駅舎をスクリーンとした最新鋭のスペクタルな映像ショーが開催される。最先端の映像技術・プロジェクションマッピングを用いて、100年の歴史に相応しく「時空を超えた旅」の物語が紡がれる。制作を手がける映像作家には、数々のMV制作などで評価の高い西郡勲 (SMALT) や長添雅嗣 (N・E・W) をはじめ、昨年、成蹊大学キャンパスの3Dプロジェクションマッピングで話題を呼んだP.I.C.SからTAKCOMと針生悠伺、志賀匠(caviar)らといった、いずれも映像界で名を馳せる豪華メンバーが参加する。たった2日間の記念すべき夜の宴、ぜひ足を運んでみてほしい。
SEIKEI 3D PROJECTION MAPPING[OFFICIAL] from worldmov on Vimeo.
△成蹊大学3Dプロジェクションマッピング(制作:P.I.C.S ほか)の様子
■TOKYO STATION VISION
日時:9月22日(土)23日(日)20:00 / 20:20 / 20:40 (予定)
会場:東京駅 丸の内駅舎前広場(東京都千代田区丸の内1-9-1)
入場料:無料
映像作家:西郡勲 (SMALT) /長添雅嗣 (N・E・W) / TAKCOM(P.I.C.S.) /志賀匠 (caviar) /針生悠伺 (P.I.C.S.)
音楽監督:岩崎太整 (カットアップ)
総合演出:森内大輔 (NHK エンタープライズ)
また、駅の文化発信地として1988年〜2006年まで様々な企画展を展開していた「東京ステーションギャラリー」がリニューアルオープン、10月1日(月)より東京駅復原工事完成記念展が開催される。本展では「東京駅」あるいは「鉄道」という視点を基軸とした、9つの現代アート作品が登場。メディアアーティストのクワクボリョウタは、代表作《10番目の感傷(点・線・面)》を出品。LEDライトを付けた模型電車が線路を走ると、周囲に置かれた日用品の「影」が幻想的な空間を作り出すシンプルながら世界中で愛される作品だ。秋山さやかは、現地で収集した糸や素材を地図に縫い付けていく独自のスタイルで東京駅バージョンを展開する。そのほかにも、本会場ならではのユニークな作品が見つかることだろう。
■東京ステーションギャラリー
東京駅復原工事完成記念展「始発電車を待ちながら 東京駅と鉄道をめぐる現代アート 9つの物語」
2012年10月1日(月) 〜 2013年2月24日(日)
東京ステーションギャラリー ウェブサイト