NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]アーティスト
小林優希、津田道子、時里充、早川翔人、平瀬ミキ、八嶋有司
私たちは今、そこかしこからやってくるさまざまな情報に触れながら生きています。それらの情報は私たちが日々行っている選択の助けになる一方で、情報が多すぎることでどれを選べばよいのか迷ったり、時には望まない方向へ導かれたりすることもあります。それはまるで草木が生い茂り行く道がわからない「まよいの森」を進んでいるような状態といえるかもしれません。
コンパスは、今いる場所や状況を確かめ、進むべき道の手がかりとなる道具です。私たちはこの世界で、それぞれの「コンパス」を読み、まよいの森を抜けていく必要があります。本展覧会「みくすとりありてぃーず」では、作家たちがそれぞれの方法で表現した、さまざまな「複合的な現実」(Mixed Reality)の作品に出会います。
身近なモノから生み出される空想の世界と現実の世界とを重ねる作品。デジタル技術と物理現象とが重なる空間で、私たちが共有している時間や空間について考えてみる作品。映像の中の対戦相手とリアルな場でテーブルゲームを展開していく作品。目の前の状況と配信されている映像から、情報の不確かさに触れられる作品。バーチャルな身体とリアルな身体がなじんでいく過程をハイブリッドな展示空間で体験する作品。記録としての映像とそれを見た私たちそれぞれの記憶から想起されるイメージの違いに気づかされる作品。
作品をただ「見る」だけでなく、これまでに培ってきた経験や感覚をもとに作品に自ら参加し、主体的に関わる体験を通じて、「自分なりの意味の見つけ方」が生まれるでしょう。
情報空間と物理空間を重ね合わせて認知できる「Mixed Reality」(複合現実)という技術がもたらすこの「みくすとりありてぃーず」な世界で、複雑な情報のあり方を認識し、それをどう捉え、どう判断していくかという現代社会に欠かせない力を身につけることを試みます。
さあ、「まよいの森」へと足を踏み入れ、自分の新しい「コンパス」を探してみましょう。
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