終了した展覧会・イベントです

「Identity」展

AISHO MIURA ARTS(アイショウミウラアーツ)
終了しました

アーティスト

Adrian Baron, Caroline de Lannoy, Rana Begum, 菊地良博, 田村久美子, 加藤智大, Eleanor Crock, Nathan Cohen, Reiko Kubota, 梅沢和木, DONA, 関口潮
ビジョンがある、とは見る力があるということである。この世界に存在する諸々の豊かさを探求する意思があるということである。アーティストにとっては、一時だけのものであれ永久的なものであれ、創作途上で、自己の体験した豊饒な世界の事物を表現したいという欲求でもある。これまでの年月、数々の旅を通じて、様々な所へ赴き、自分の作品に影響を与えた様々な事物との出会いがあった。それらの体験は自分の作品の中に統合され、消化されているのである。また、世界各地のアーティストとの出会いもあった。人それぞれ、創作の動機も作家の数だけある。日本には頻繁に訪れている。日本文化への興味は最初の訪日以前から抱いてはいたのだが、古代のものから現代に至るまでの建築・美術・工芸などの素晴らしさを目の当たりにする事となった。異文化にどっぶりつかることができるようになるには時間を要する。私自身、毎年日本を訪れるたびに見るものが馴染み深くなり、微妙なニュアンスを感じ取ることができるようになり、それによって物の見方が変化し、体験した事の意味を理解するようになってくる。

この世界の中で、自分をどう位置づけるか、そしてそれをどう芸術作品の中で表現するのか、という問いに対する答えは、人によって、また世界をどう捉えるかによって自ずと異なってくる。この展覧会は、アイデンティティを形作るものとは何か、そしてそれは作品に顕在するのかどうか、という問いを発信する試みである。物理的距離・言語・歴史そして環境の異なる二つの都市を拠点とする作家達が、共に作品を展示する。今回のテーマを考えるにあたり、テーマの解釈は重要なポイントである ― アイデンティティというのは皆にとって大事なことなのか、それとも無意識に内包され、創作過程では意識の表面に上ることは無いのか?作品を通じてアイデンティティとは何か、という問題を探ろうとしている作家も居れば、それが中心的課題ではない人も、あるいは存在し、創作するその行為自体をもってアイデンティティが自明のことになっている場合もある。

今回の会場となったAisho Miura Artsのスペースはかつて人家であった。今はアートの住み家となっている。この展覧会の意図は、ロンドンと東京のアーティスト達に、共に作品を展示する機会を与え、その過程で、何を制作し、そしてそれは何故なのか、という問いかけを発するというところにある。当然ながら、来場者に見てよかったと思ってもらえることを願っているし、また、展覧会を見た人自身が、展示作品相互の類似あるいは違いについてそれぞれの考えをめぐらせ、自分自身の世界観を問い直すような展示ができたらと思っている。

ネイサン・コーエン
2008年 ロンドン

Identity part-1
2009.3.24-4.5
Adrian Baron / Caroline de Lannoy / Rana Begum / 菊地良博 / 田村久美子 / 加藤智大
レセプションパーティー 2009.3.24 18:00~20:00

Identity part-2
2009.4.7-4.19
Eleanor Crock / Nathan Cohen / Reiko Kubota / 梅沢和木 / DONA / 関口潮
レセプションパーティー 2009.4.7 18:00~20:00

スケジュール

2009年3月24日(火)〜2009年4月19日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
日曜日は18:00まで
休館日
月曜日

オープニングパーティー 2009年3月24日(火) 18:00 から 20:00 まで

Reception Party Part 2: 4月7日 18:00~20:00

入場料無料
会場AISHO MIURA ARTS(アイショウミウラアーツ)
http://aishomiura.com/
住所〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB1F
アクセスJR渋谷駅東口より徒歩4分
電話番号03-6427-7173
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