ワン・トンは中国のナショナルジオグラフィーにてプロのカメラマンとして働きながら、平行して写真のアーティストとしても活動しています。北京東京藝術工程にて昨年の10月に開催された写真グループ展「都是我」に参加、そして今回は東京画廊にて彼の個展を開催する運びとなりました。
今回の展覧会「Mao on the wall」では、何気ない中国の風景のどこかに必ず毛沢東が登場する彼の写真作品約180点の中から約50点ほどを展示する予定です。この風景に登場する建造物は現在そのほとんどが既に取り壊されてしまっており、中国社会で10数年間も続いた凄まじい政治的風景が、今はもう傷だらけで、黙々と過去を語り、過ぎ去った時代を論じています。そこには、「歴史を忘れた人は歴史を繰り返すに違いない、この過去を誰も忘れるべきでない」という彼の強いメッセージがこめられています。
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